年賀状印刷のプリンターのインク代を節約する。
今年と言うか来年新年の年賀状のトレンドは、どうやら昨今の不景気を反映してか費用を安くする事のようだ。パソコンを使って自宅で年賀状を作成する場合は、無料の年賀状ソフトや無料の年賀状作成サービスと、無料の年賀状素材を使い、作成費用を0円にし、プリンターのインク代を節約する事で、年賀状の費用を下げる事ができる。
インク代を節約するには、大きく分けて以下の3つの方法があるように思う。
純正インクでは無く互換インクや詰め替えインクを利用する
純正で無い事で、インクが目詰まりする、印刷がかすれたりする、と言うリスクの可能性もあるかも知れないが、最も効果的に印刷代を下げる事が出来る場合がある。
先日当方が購入したNIE製のエプソンプリンタ互換インクは単色辺り480円。格安のPCショップでも純正品ならば1000円前後するので、同一量の印字ができると言う前提で見れば、半額程度で済む事がわかる。4色プリンターならば、この4倍になるので、全部使い切る前提で考えると、金額にして約2000円程度節約できる計算になる。
インク代節約ソフトの無料版を利用する
プリンターの印字品質をそのままにインク代を安く済ませるInksaver3(*1)と言う市販ソフトがあり、現在、コスト削減率を15%に制限した無料版が期間限定で配布されているので、ダウンロードして使う事でインク代を節約する事ができる。
15%と言うと上記の純正4色カラーインクの例では、600円程度の節約になる。
*1:その後バージョンアップされ、Inksaver6(2016/12/09現在)などになっています。Inksaver6では最大75%節約できるとなっていますが、極端に節約すると印字濃度がかなり薄くなる模様なので実用性は不明です。無料体験版は現在も配布継続中。
年賀状素材の選び方を工夫する。
前述の2つを併用すれば最大で60%近くインク代を無料で節約できそうだが、実は一番効果のありそうなのは、年賀状素材の選び方になるように思う。インクをあまり使わない素材を選ぶ事が、一番インク代を下げる事に繋がる。
例えば、背景全体が多色で塗り潰されている場合、4色独立インクの場合ならば、シアン,マゼンダ,イエロー,ブラック全てが使われる。もし、この内の単色のみの背景にすれば、大雑把な計算では、印刷コストが1/4程度になる。また、もし、この背景をやめて白背景にし、ワンポイントのイラストに変更すれば、大雑把な計算では、ワンポイントの面積(mm2)/(100mm×148mm)×100% の割合で済む。40mm×40mmの手ごろなサイズのワンポイントの素材ならば、1/10 即ち1割のインク代で済む計算だ。前述の純正カラーインクの例では、イラスト以外の文字印刷を考慮せず大雑把に見れば、最大で3600円程度節約できる事になる。
更に、この場合ワンポイントのイラストに白を基調とした、来年の干支のうさぎ(白うさぎ)などを利用すれば、より一層インクの消費量を減らす事が出来る事がわかると思う。もちろん、イラスト以外を手書きしない場合は、表面,裏面の文字などの印刷にかかるインクが消費されるので、その辺りは最低限インク代はかかる事になる。
単純に考えれば、小さくて白を基調とした年賀状素材ならインク代が安く済むと言う事になるが、インク代をケチり過ぎてあまり好印象では無い年賀状になると、年賀はがき代の50円が勿体無いと言う事になるので、その辺りは、色数が少なくても小さくても見栄えの良いデザインの年賀状素材を探せるか次第になるだろうか。
そもそも、年賀はがきが高い。
実の所、個人的には、通信コスト、物流コストが急激に下がった事や、長期化した物価下落と低賃金化の中、今の年賀はがきの代金が50円と言うのは割高なように思う。金券ショップなどで幾分か安く販売されているが、数円程度しか安くならずあまり割安感は無い。
電話がさほど普及していなかった昔は、郵便はがきは5円などで近所の煙草屋などで手軽に買えた物で、昨今、年賀状の人気に陰りが出ている最大の理由は、庶民が手軽に買える値段では無くなったからではないかと考えている。
年賀状の需要を上げる最大の方法は、年賀はがきの代金を大幅に下げる事ではないかと思う。年賀はがきの収益に頼るのでは無く、年賀はがきを低料金のサービスとして提供する事で、日本郵便の他のサービスも利用して貰う機会を増やすなどに、大幅な転換をすべきではないだろうか。
現状では、携帯電話やPCなどの身近な通信機器で、メールやグリーティングカード、或いは声や動画の挨拶にシフトする傾向は強くなって行くように思う。通信費のほうが安い上に相手の印象にも強く残る場合もある、また、親戚や会社でのつきあいが減った現代では、それほど多くの人に新年の挨拶をする事も無いので、年賀はがきを使った年賀状を出すメリットは、より少なくなっている。
大量に自宅で手軽にオリジナルの年賀状印刷が出来る環境が出来ているのに、それを割高な年賀はがきが遮る事で、プリンターやパソコンさえも必要無いと考える人もいるのではないだろうか。
私は年賀状は贈り物などでは無いと思っている。年賀状は、日本の文化であって、日本人の習慣だと思う。この習慣に今ブレーキをかけているのは、割高になって気軽さを失ってしまった年賀はがきの代金ではないかと思う。
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