非達成感のススメ

2005.10.03

 達成感で、検索エンジン御三家、Google MSN Yahoo で検索してみる。意外と私にはしっくり来る物が少ない。阪神大震災から人生で必要な物は何かと考え、辿り着いた”達成感”をもとに日本最大のネットショッピングサイトを作り上げたのが、ノムさんを監督にとラブコールする某球団のオーナーである事は、ご存知の方も多いと思う。

さて、私は、目下のところ、人生は、”些細な事でも豊かさを実感できる生き方ができる事”であろうと思うけれども、それには確かに大なり小なりの達成感も重要な要素である事は間違い無い。失敗と挫折ばかり、もしくは何も残していない人生に気がつけば、過ぎたるは及ばざるが如しで、悔いても仕方無い。満足を得る人生の達成感が無くては、生きている値打ちが無いと言えば大袈裟かも知れないが、個人の価値観次第ではそう思う者もいるだろう。

しかしながら、最近つくづく思うのは、達成感を得ると言う事と終止符が近い位置にあるケースを多分に見ると言う事。確かに、満足したのだから、そこで終えればいい。けれども、その多くは、自己の内で完結し、周りをあまり考えていない、子供の発想に思えて仕方無い。もちろん、欲望を限りなく増徴させ、決して満足しない程の人の業を積み重ねる事を勧めている訳では無いし、ごく普通の大多数の人間には土台無理な事だ。他の見方では、太く短くでは無く、細く長くであると考える事もできるけれども、これも双方が自己完結と言う意味では、少し私の考え方と違う。

1つ山を越えたら、またその内に違う山を登ればいいのだけれども、またその内に突き動かす要素が、外部的要因もあり続けてくれると言う事も無い。その外部的要因がもし無かった時、果たして山を登って行けるのか。その外部要因の保険、自己コントロールとしての非達成感は非常に重要ではないだろうかと思う。

例えば、こんな話を聞いた事がある。

人は大きなチャンスを目の前にすると、多くは踏み出せずに現状に甘んじる。これは、本能的に、遺伝子が器量を察知し、成功者として人生の達成感を得る事で種の保存や繁栄を怠ってしまう為に、そうさせないように仕向けている。などと言う話だ。子供が出来た男性は、より一層前向きに働くようになるが、これは子供を一人前にせねばならないと言う親の責任や、経済的な理由だけでは無く、達成感を得てもいい状況になった故に、遺伝子が抑制しなくなったからと言う考え方もできる。会社が、独身者よりも既婚者を重視するのは、家族がいるからと言う理屈の面だけでは無く、このような事を経験的に理解しているのかも知れない。

これを政治の世界に視野を広げれば、先の大胆な選挙と、今の改革推進の根源には、土光さんの非達成感が少なからず影響しているように思う。もちろん、切羽詰った破綻への危機状態を回避する事が最大の理由だが、これをあえて、無理やりに上の個人の例で考えるならば、達成感を得ても良いほどに成熟した国家になって来ていると言う解釈もできるだろう。

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