子供(児童)のスマホ利用によるコミュニティサイトでの被害数が3.2倍に。

2013.05.14

 昨日5月13日、警視庁サイバー犯罪対策で、”H25.5.13 コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果について(平成24年下半期)”が公開された。

報告書及びその統計結果によると、出会い系サイトでは無いけれども、児童(*1)との交流がし易いと言う事で、最初から児童との性的な接触を目的として利用している被疑者が多く、犯行動機は、児童との接触目的が全体の96.9%,児童との性交目的が全体の69.2%に及んでいる。

事件の起きた該当コミュニティサイトを選択した理由も、ゲームが無料でできるなどで参加している者は26.8%と全体の1/4程度で、残りは目的が児童との出会いであった事が、統計結果からわかる。

手口としてはミニメールで相手の通常メールアドレスを聞き出し移行した後犯行に及んでいる。被疑者がミニメールを使う事犯が全体の5割となっている。

尚、平成24年下半期では、被害児童の携帯電話利用が全体の91.4%と依然高水準で、スマートフォン利用の被害児童者数が前期の321%(3.2倍)と大幅に増加している点が特徴的となっている。

特徴的な概要としては概ね以上の通りと思う。興味のある方は警視庁サイバー犯罪対策のサイトで詳細(pdf)を参照されたい。日本語も作文的では無く円グラフなどもあり比較的わかり易い。

さて、この結果を見て思うのは、1つは、相変わらず危機感の無い親御さんが多いのだなと言う事。大人並みに開放された機能を持ったスマホを含む携帯電話端末を未熟な子供に持たせると言う事は、加害者又は被害者のどちらかになりうる可能性があると言う認識がまだまだ十分では無い。

以前のマスコミのプロパガンタ的な影響で、今もパソコン(PC)が危険で携帯が安全であるかのように勘違いしている方もいるかも知れないが、”被害児童の携帯電話利用が全体の91.4%”と警視庁が発表しているのだから、コミュニティサイト利用でもPCのほうが遥かに安全である事がわかる。

携帯電話やスマホを無用心に与えていながら安全と思っている親御さんには、子供がちょっと素行が怪しくなれば、子供が使っていない間に何をやってるかすぐわかるようにもできる、自宅から移動させる事ができないパソコン(PC)の携帯には無いメリットを認識して頂きたいと思う。

もう1つは、(多分)大手コミュニティサイトでありながら、ミニメールに通常のメールアドレスを記載できると言う事。

PC用のメル友掲示板等の交流型掲示板ですら、本文でのメールアドレス掲載は禁止ワード扱いにして、送信できないようにしている物が多いのではないかと思うが、大手コミュニティサイトでは、それを許可している(?)と言うのに驚く。

またメールアドレスを禁止ワードにしていても、"@"や"."やアルファベットなどはカタカナや平仮名表記(例:イチロー アット ジーメール ドット コム)にしてすり抜けようとする輩もいるが、それら表記をも辞書的に禁止ワードにしてしまえば特に問題は無い。

ユーザーの利便性を尊重している故かも知れないが、これは(加害者による児童への)誘導を禁止していないと解釈できる。警視庁のこの調査結果でも、今後の対策として、”サイト事業者の規模、態様及び状況に応じたミニメール内容確認などサイト内監視体制の強化促進”を筆頭に挙げている。

尚、この調査結果には、具体的なサイト名は記載されていなかったが、ミニメール機能のある無料ゲームサイトと言う辺りにスポットを当てれば、思うに、多分殆どの方がよくテレビやマスコミで見聞きする大手コミュニティサイトなのではないだろうか。私は、そんなもんだろうと思ってる 。

参考:子供に携帯電話を持たせないと言う事を、今一度考えてみませんか?

*1:ここで言う児童とは児童福祉法により、満18歳未満の者(満18歳に満たない者)をさします。

無料サイト集 Kooss (run)記

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