東日本大震災とHAARPの関連性を考察する。

2011.05.02

 「東日本大震災」「HAARP」の2つのキーワードでGoogleで検索すると、本日現在約23万件ヒットする状況になっている。
HAARPに関する話を少しでも知っている者ならば、可能性を疑った事もあるかとは思うが、適切な検証もせず、真しやかな内容で再びの大震災の危機感を煽るだけと言うでのは、死に至る可能性もあると思われる精神的に参っている状態であろう被災者の為にも良く無い。

そこで、本家HAARPのグラフを確認する事とする。

・東日本大震災基本情報(東北地方太平洋沖地震)
日本時間3月11日14時46分18秒発生。震源地は三陸沖,最大震度7,地震の規模はM9.0

尚HAARPのグラフの日時はUTC(世界標準時)なのでJST(日本標準時)に変換して見る必要がある。9時間の時間差があり、日本のほうが日時が先に進んでいる。
地震発生時の日本時間3月11日14時46分18秒はUTCでは3月11日5時46分18秒になる。


3月11日(UTC)近辺のHAARPのグラフを見ると、1日前の3/10(UTC)にやや振れがあるが、下方向に振り切れているのは地震発生後の3/12である事がわかる。
又、10日前の3月1日(UTC)も大きく下方向に振り切れている。

同様に下方向に振り切れているのを調べると、2011年はこれ以前では該当は無く、2010年になる。


2010年11月11日(UTC)に大きく下振れ。(1箇所)


2010年10月11日(UTC),同23日(UTC)に大きく下振れ。(2箇所)


2010年08月4日(UTC)大きく上下に振れ,同24日,25日(UTC)に大きく下振れ。(3箇所)


2010年05月28日,31日(UTC)に大きく下振れ。(2箇所)


2010年04月5日(UTC)に大きく上下に触れ,4月6日,7日,5月2日(UTC)に大きく下振れ。(4箇所)

以上は、HARRPのData Pageから誰でも参照できる。http://www.haarp.alaska.edu/haarp/data.html

合計で年間12回振り切れている。
では、注目の2010年の日本の地震がどうなっているかだが、ご存知のように大災害となるような地震は国内では発生していない。大きな地震としては以下の2つ。

・2010年02月27日:沖縄本島近海 地震の規模はM7.2 ⇒該当グラフ無し
・2010年12月22日:父島近海 地震の規模はM7.4 ⇒該当グラフ無し

上の2010年のグラフが示す時期に、大きな地震は起きていない。
また、上記の地震が発生した時期のHAARPには特徴的な変化は無く振り切れていない。

ならば国外はどうかと言う事で、2010年の世界の巨大地震に目を向けると。

・2010年01月12日:ハイチ 地震の規模はM7.0 ⇒該当グラフ無し
・2010年02月27日:チリ 地震の規模は8.8 ⇒該当グラフ無し
・2010年04月14日:中国青海 地震の規模はM6.9 ⇒該当グラフ有り 約9日前
・2010年10月25日:スマトラ島沖 地震の規模はM7.7 ⇒該当グラフ有り 約2日前

HAARPのグラフが大地震との因果関係を示す証拠だと言うならば、この2010年の結果をどう解釈すべきかと言う点は大きいだろう。

ここで確率で考えると、今回の東日本大震災では10日前にグラフが振り切れてるいる事から、HAARPの突出したグラフのその日を含む前後10日間に大地震が発生すると仮定した条件を与えるならば、2010年は上のグラフから

11月 10日
10月 10日+10日=20日
08月〜09月 10日+10日+1日=21日
05月 10日+3日=13日
04月〜05月 10日+3日+10日=23日
計 87日程度となる。(※グラフのチェックのミスがあり、計算し直した)
約4日に1度は注意すべきと言う計算になる。

肝心の的中率では、前述のように国内2件に該当するグラフは無いが海外の4件中2件に該当しているので、ハズレでは無いがHAARPが関与していると断定的にみなせるほどの、それほど強い相関関係を示す物でも無いように思われる。決して高確率では無い。

また、最近の興味深いHAARPのデータとして


2011年4月6日(UTC)に大きく下方向に振り切れ,同4月30日(UTC)も下方向へ大きく振り切れている。
仮にこの地震とHARRPに相関関係があるとしたならば4月30日(UTC)に以降にも大きな地震が発生する可能性があると見る事ができる。
10日以内と言う前提で言えば、本日を含めあと9日以内程度、5月10日辺りが目処と言う事になる。

さて、肝心の「じゃぁHAARPとは何ぞや?」ですが、公式なアナウンスでは、アラスカに建設された米軍による高周波活性オーロラ調査プログラムの事です。
電磁波の電離層への影響などを研究しており軍事的な活動と言う事で詳細は不明ですが、大地震を人工発生させる地震兵器であるというのが通説になり、中には地球破壊兵器であると言う説もあります。

今回の大震災で米国にメリットがある云々のシナリオも存分に描けますが、HAARPが地震兵器であり、東日本大震災と因果関係があるなどと言う考えは私は微塵も持っていません。そこまで軍事機密などに詳しくも無く、さほど興味も無いからです。(特に今は、もっと生活に近い、現実味のある事のほうに興味があります。個人的には、今年1年で社会全体も生きる事の価値観も大きく変りそうな気配がします。)
ただ、確かに近年の大きな地震前にはHAARPのグラフが大きく変化する場面が見られたので、相関関係はあるのではないかと考えていた時期もありました。即ち、(科学的な根拠や因果関係は不明ながらも何故か地震との相関関係が高い)宏観異常現象の範疇です。

本来は2009年以前のグラムも見て確認すべきかも知れませんが、こうやって昨年1年間の簡単な統計で見ても、さほど強い相関関係を示すほどでも無いようです。適切な証拠を持った軍事筋に極めて詳しい専門家がHAARPが地震兵器であると述べているなら別ですが、この結果から考察すると、もう少し冷静に判断すべきではなかろうかと言う所でしょうか。

今は余震も多いので通常当たる率の高そうな地震予知もアテには出来そうも無いように思います。
期待できそうなのは、井戸の変化とか湖の水位だとか、その辺りでしょうか。

一部で騒ぎになった、東日本大震災を1ヶ月以上前に予言したと言う人も、Googleの記録などでは記事の日付は3月12日になっていたりと、実は後だしジャンケンでしたと言う話もあり、パニックになるだけ損なので、何事もよく調べて考えてからが宜しいでしょう。

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