昨日の東條英機のドラマを見て。

2008.12.25

昨日の東條英機の特番。あぁ、ゴールデンタイムでも、マスコミも或る程度のリアリティのある番組を作るようになったんだなぁと関心した。あれだけの面子を丸坊主にさせてまで作る年末特番長時間ドラマだ。値打ちの無い物が作れる筈が無い。

「こんなご時世に、日本が戦争なんてする訳が無い。どこが日本に攻撃して来ると言うのか?」
何度か耳にしたセリフ。この編集室の記事に対するご意見で、「日本は絶対にどこからも攻撃されない」と言う趣旨で、どこから突っ込んでいいかわからないような感情的な投稿を、何年か前に頂いた事がある。が、間もなく、北朝鮮が日本に向かってミサイルを撃ち、国民のマインドも一変した。仮にアレが海では無く、日本領土のどこかに着弾し死者が出てていれば、戦争賛成派が爆発的に増えただろうと言う趣旨の、石原都知事などのご意見は、全くその通りだろう。

番組では、 もし、大正後期からの不景気な日本が描かれていたら、今の日本経済と重なる部分が増え、更に、多くの視聴者がリアリティを感じたかも知れないが、いかにマスコミが煽り、国民(当時は臣民)の大多数が支持して始まっていった、あの戦争だったのかと言う事が良くわかる内容だった。
マスコミは煽ったもん勝ち(そのほうが儲かる)なのだから、そう書くわな。(そう言う意味では、今のネットと大差無い)

そして、現代のマスコミ(TV)にもモラルハザードが起きつつある。ボディブローのように効いてきた深刻化する不景気による企業の広告離れが影響してか、パチンコだのFX(金融)だののTV-CMを見る機会が増えている。場合によってはずっとパチンコばかりと言う事もある。もっとも、パチンコのCMは、射倖心を煽るようなギャンブルとしてのパチンコの広告と言うよりも、誰でも楽しめる映像作品として見れる物も多く、その点で国民から広く受け入れられているように思うので、業種のみで決め付けてしまうのもいかがな物かとは思うが、パチンコ中毒⇒借金漬け⇒破産や自殺・心中など、似たような話は絶える事は無い。

もっとも、その主たる原因は不景気だが、大局で見れば、世界は安定では無く、変化を求める状況に変わっている。変化する事で致命的な破局を避けているように見える。変化とは経済・金融、そして今起きている景気の激変も含むのだ。

話は逸れたが、TVのデジタル化が進み、より一層のテレビ離れが加速し、新聞の購読者が減少し、減益の一途を辿れば、マスコミのモラルハザードが本格化する可能性もあるだろう。もしかしたら、そこには、戦前のように戦争を煽るかのような記事が踊り、軍事的な番組に人気が集まるかも知れない。今のネットを見ても、そのような、挑発的なお騒がせネタが人気が取れる事は容易にわかる。

ここ(編集室)でも何度か記載してきたように、将来起こりうる事の想定の1つとして、お金だけで物が買えない危機との距離は狭まる一方の中で、輸入する物とトレードする知的な権利や国産品に魅力の無い日本は、封鎖され兵糧攻め状態なのだから、それこそ、時代が繰り返されて行く事に繋がって行く。もちろん、先の戦争は、日本参戦が仕組まれた物だったのだが、最大の原因は、政治やマスコミ、軍部などの体質で無く、油の輸入ストップだったからだ。

幸か不幸か、私は阪神大震災の経験を経てきている。自衛隊さえ派遣されず多くが圧死・窒息死し、現政府の手厚い経済対策支援からすれば、地場産業支援や保護も殆どされなかった水準で、多くの中小零細企業が廃業・倒産した。ウチの家業も、震災後何年かは頑張ったものの、取引先企業の倒産が相次ぎ、ご多分に漏れず、廃業となった。残ったのは不渡り手形と借金と、ガタガタになった住居だけだ。

今も不人気の高層マンションを含む都市計画推進目的の、名のみの震災復興事業には、お金(税金)の使い方(縛りのある仕組みを作る霞ヶ関が悪いのか地方自治体が悪いのかはわからないが)に、行政への懐疑的な気持ちは残ってはいるが、ひとたび激変が起きてしまえば、誰かが何かを訴えたところで、何も好転する事が無い事は、十分に理解した。もちろん、声を上げ、陳情をする事も大事で、各論で言えばひっくり返る場面もあるだろうけれども、大局的な見地で流れを見ながら、自分達の幸せを、残された物の中から探し求めるしか術が無く、それで精一杯なのだ。無駄に使えるエネルギーなど残らず、無理をする事は死を意味するのだから。(ただ、無駄な考えをそぎ落とす事で、人は雑草のように強くもなれるのだけれどもね) 勘違いして欲しく無いのは、政治が悪いと言う事を言っているのでは無い。無駄が多ければ無能ではあるかも知れないが、期待出来ないと言う事だ。もちろん、「人命は地球よりも重い」などと言った理想論は通用しない。ただ安らかな鎮魂を切に望むのみだ。

もし、日本が戦争に参加するならば、そのプロセスは民主的であろうが非民主的であろうが、誰かが主体的に推し進めるのでも無く、また誰も止める事ができない内容になるのではないかと言う点で、震災で得た感覚に近いところにあるように推測する。

多分、民主的に反対だの賛成だので、結果、戦争をする訳が無いと言う安易な考えを、今も持っている方も少なくは無いだろうが、では、今も起きている世界の紛争国は、非民主的国家又は国民が戦争を好んでやっているのかを確認すれば、揶揄した言い方をすれば、「賛成が多いから戦争しちゃいますねぇ〜」みたいな馬鹿げた国家は存在しないのだ。日本はそんな事は無いと言えるのは、平和ボケが許容されるほど恵まれた状態が続いている間だけの話だ。技術立国で無くなり、国内需要の喚起の出来ない近い将来の日本は、もはや圏外では無くなるのは明らかな話だ。

日本が戦争を避けるには、政治がしっかり機能している事が重要だが、国民に求められるのは、広島・長崎の原爆投下や、沖縄の地上戦、主要都市のB29による空襲の記録や記憶を受継ぎ、なぜ戦争がいけないかをきちんと理解し、戦争がいかに不幸な事であるかを強く伝える事ができるような、妄信的で無い戦争反対意見を持つ事だろう。子供でも言える「戦争は駄目」じゃ駄目なのだ。また、大きな潮流に埋没されないように、適切な意見をきちんと評価する事も重要だ。

最も重要な点は、何度も書いているように、小資源国日本は、教育により一層の力を注ぎ、画期的な発明や新エネルギー開発、或いは日本の技術の真の屋台骨である、中小零細企業を支える人材を育成する事が重要だろう。先の湾岸戦争やイラク戦争も、原油利権が絡んだ、エネルギー争奪戦争だった事は明らかだ。化石燃料などに頼らないエネルギーを確保し、食の自給率を上げ、国民一人当たりの食料を含む消費エネルギーを減らす事が、戦争回避に繋がっていく。もちろん、代替的な無限エネルギー開発は世界の恒久平和に繋がる。

ただ、皮肉な事に、今の不景気を生み出した直接の原因の金融危機は、1バレル40ドル台(仮にガソリン価格にそのまま反映させると、リッター50円〜80円位の水準?)の原油価格の暴落も起こしており、当分の間はエネルギー危機が関連したような戦争は起きそうも無いだろう。(ただ、1つの空想的なシナリオとしては、価格を無理やり上げる為に起こさねばならない紛争と言う選択肢と言う暴走を、果たして危機的な経済状況下の米国、次期オバマ政権が、決して取らないとは断言出来ないようにも思う。現実的には、オバマ次期大統領は反戦派なのだから、仮に起きるとしても、その前に、日本いじめなど、やれる手を全て打ってからになるだろう。もちろん、長期的展望で見れば、今の米国は、漸く冷戦後が終焉し、実物経済へのステップを踏んでるに過ぎないと私は思っている。そう言う意味では、米国の金融崩壊は、スクラップ&ビルド的に、言わば、来るべき強いアメリカの為の、花火のようなフィナーレでもあるのかも知れない。)

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