芸能人ブログは人気があって当然?

2008.12.22

 芸能人のブログでも無い、無名の一般人のブログがそんなに人気になる事は無いかのような事を書いてある記事を見た。
確かに、昨今は芸能人のブログは人気が高いようだ。が、しかし、それを芸能人のネームバリュー故に、自然発生しているアクセスが主体であるかのように解釈する、或いはそう錯覚させてしまうのは、いかがなものかと思う。

ブログ登場前にも芸能人の公式サイトは多数あったが、閑古鳥状態が多数を占めていたと記憶している。芸能人ブログが登場以降も、一般のブロガー並みにアクティブなライターを除き、大半は不人気だったのではなかったろうか。理由は芸能人なのに、大したコンテンツも無く、更新も少なく、やたらと広告が多かったり、テレビだけで十分だった。などではなかっただろうか。熱烈なファンでも無い限り、そうアクセスするようなサイトでも無かったように思う。

それが、ネットの掲示板やブログから本が出版されるようにきだした頃、或いは一部のブログサービスで芸能人を別枠で際立てて紹介するようになってから、俄かに芸能人ブログが人気になり、同時に、芸能人も雑誌やテレビなどでの他のメディアでも、自分のブログの紹介をしている機会も増えた事もあって、今のような芸能人ブログの人気の高さがあるのではないだろうか。
また、個人ブログやスパムブログの乱立及び、ブログコミュニティーの機能不全によって、個人と個人の繋がりが希薄になった反動が、芸能人ブログを浮かび上がらせている点もあるだろう。ネット検索での外部環境が改善された事も大きい。以前は、タレント名で検索するとアダルトや風俗系サイトばかりだったからだ。

生まれながらの天才でも無い限り、芸能人にとって、芸は年月をかけ磨き上げねばならないリアルではあるが、マスメディアに映る彼らは全て虚像であり、虚飾の世界である。自分を商材にして夢を売る商売なのだから、当然の事で、それがネット上でも同様な形態を取っていても何も不自然では無い。もちろん、全てが嘘などと言う気も無く、活動報告・仕事関係は全て事実でなくてならないだろうが、大半は何らかのプロモーションなのだから、そう言う事だ。特に若年層の俄かファンの方々に勘違いして欲しくは無いのは、これは批判しているのでは無く、それが芸能人のお仕事である事を受け入れた上で、説明しているだけの話だ。熱烈なファンほど良く理解されている事だろう。

スタッフ,芸能プロダクション,出版業界の協力に加え、他のマスメディアへの露出などもある、芸能人本人(或いは別のライター)のブログに、個人のブログは太刀打ち出来ないと言う状況が出来上がっていると言えるだろう。Web2.0は、(自作自演的な)組織的活動がどれだけできるかで勝敗が決まるようになっているものなのだから、当然の事だ。(ただ、外部環境に軽視していると、突然脆く崩れる可能性がある。何かと言えばスパムだ。以前のように、タレント名での検索結果に、アダルトや風俗サイトばかりになれば、嘘のように人気に陰りが出るだろう。ネット上に散在する匿名でのスクープや批判記事についても、実はプロダクション同士の足の引っ張り合いと言う噂を目にする事もあるが、最近は真実を調べる気も沸かない。ただ、億を超えるような巨額のお金が動く人気取りビジネス故に、そこに何があっても、私は驚く事はもう無いだろう。)

残念な事は、(芸能プロダクションによる仕込みなどでは無い)ネット発のアイドルのような誕生の期待が薄くなった事だろうか。逆に、手軽にネットで芸能人的活動をしたい若い女性が、ライブチャットなどの風俗系サイトへ流れる不健全な仕組みも出来ているのではないかと思われ、非常に残念に思う。
もっとも、形を変えながらも、初音ミクのような3DCGによる仮想アイドルが脈々と続いている事から、また流れが変わった時に、期待は繋がるかも知れないが…

無料サイト集 Kooss (run)記

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