スイーツ（笑）に見る、現代の嘲笑ブーム？

　 先日奥様から教わった新しい言葉、”スイーツ（笑）” 。なんでも、大雑把な解釈では、マスコミに踊らされる若い女性を指すのだそうな。神戸はスイーツの本場で、確かに昔から他所には無いおいしいお菓子やケーキが多く、ちょっとした贈り物ならば、神戸のお菓子やケーキを選ぶ場合がある。ただ、そう言う類の宣伝や雑誌などを見てると、確かに、『スイーツなんて言わずに、お菓子だのケーキだのでいいじゃん』と言うのは、私も前々から思っていたし、そう書く事で逆に、（中身が）安っぽく値打ちの無い商品に見えてしまい、馴染みのある商品がそう呼ばれると、逆に買いたく無くなる事もある。なので、口頭で”スイーツ”などと言った事も未だ無い。なので、もし、マスコミ発の情報に扇動されて”スイーツ”を求める女性がいるとしたならば、嘲笑に値するかも知れないが、ただ、本当に、甘くておいしいものは、男性よりも女性の舌のほうが良く知っている筈だから、本当に（マスコミの宣伝に踊らされた中身の無い）スイーツを求める女性達がそんなに多いのかと言うと、やや懐疑的になる。

そもそも、甘いものを抵抗無く求める女性は、若い世代よりも、体型などをあまり気にしなくなってきて、テレビや雑誌を見る暇が十分にある、中高齢者の主婦に多いように思うので、”スイーツ（笑）”などと揶揄される若い女性層がどの程度いるのかも良くわからない。もし、多く存在するのならば、それらに該当する女性達からの反論、反発めいた記事などがあってもおかしくは無い。ましてや、女性の発言力の大きな現代では、大反発があってしかるべきだろうが、そのような兆候は皆無のように思う。目にする機会のある（実年齢詐称）主婦のブログなどのスイーツ関連の記事は、アフィリエイトなどの小銭稼ぎ目的や、SEO/SEM業者による偽装なので、それらは同じく雑誌同様に扇動しているに過ぎない。故に、”スイーツ（笑）”に相応しい若い女性は、少数派であって、多くは関心を寄せている程度ではないかと推測する。（ここ１０年位で人気の出た”福袋”にしても、購買層の女性の多くは中高齢者の主婦であるように、”スイーツ”も同様の世代ではないかと思う。）

この、”スイーツ（笑）”は、（男性の）”オタク”への偏見的或いは嫌悪的な女性への反発などとして、出てきたものだそうだけれども、確かに、今やオタクは麻生先生の”3J”を引き合いに出すまでも無く、日本の産業や政治の将来に大きく影響を与える可能性のある、サブカルチャーの牽引役として存在し、オタクの趣向のあるサブカルチャーの派生品は、十分に市民権を得た商品である故に、”オタク文化に興味を持つ人”≒”普通の人”なのだから、イマサラ、”オタク”などと揶揄する必要も無い。（随分前、確か４〜５年前にも書きましたが、真のオタクとは、自分の価値観意外を一切認めず、それに反する物に対して排除的行動を取る人を、私はそう考えます。特に文系の人に多く、たとえば、歴史オタクや政治オタクなどはかなり面倒です。）

なので、”オタク”や”スイーツ（笑）”などと批判的に言われる場合は、実のところ、仮想的な存在を嘲笑しており、双方が対峙する事も無く、他人事な言葉遊びの粋を出ていないように思う。その点でまさに、ジョークのような嘲笑なのかも知れない。そう理解した上でこの言葉を揶揄する目的で使ってるならば、単なるお遊びなので、第３者的にも、全くどうでも良い話になる。唯一批判の的となるのは、その向こうにある、扇動しているマスコミなどに対してであろう。

ただ、”スイーツ（笑）”の（笑）が、現代は、”笑う”でも無く、”笑え”でも無く、あざけ笑う、”嘲笑”となっていたのが、なんとも情けない”字”の使い方をする時代になったもんだなと思った次第。こう言う一種の”センス”を理解できない人へ使った場合は、差別的とも解釈されなので、無分別に多様するのは危険だろう。しかし、よくよく考えて見れば、今の日本を代表するような、偉いとされる方々の笑い方も、どこかしら嘲笑めいた感じがするのは、私だけなんでしょうかね。

因みに、バレンタインのこの時期では、（女性が）自分の為にチョコを買う、自分のためのご褒美への、”スイーツ（笑）”としての嘲笑もあるとは思いますが、ロイターによれば、米国では800万人がバレンタインデーに自分自身にプレゼントを贈るそうな。”自分へのプレゼント”と言う習慣は、実は日本は遅れているのかも知れませんね。尚、今年のバレンタインは本命狙いが多いと推測していますので、意中の女性からのアプローチを望んでいる男性諸氏は”（笑）”などと回りくどいことをして嫌われてしまうような事をせずに、ストレートに態度で示したほうが吉と出るのではないかな？

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