社会保険庁のチラシ配りを見て思う。

2007.06.08

 社保庁のチラシ配り。中身は、度重なる年金問題でのお詫びと、年金記録確認の案内などとなっているらしい。が、テレビで中継された、東京・丸の内近辺のチラシ配布を行う幹部・職員の態度からは、”お詫び”と言う気持ちが、ブラウン管越しに伝わって来なかった。もちろん、平素はデスクワークなのだろうが、いかに国民の気持ちと乖離した職場環境なのかがよくわかる。

 もっとも、ネットの場合は、そのようなチラシ配布とは無縁状態で、ニュース系サイトやブログを中心に、どんどん、全国の社会保険事務所や社会保険関連の事業所・職員に対する不満が露呈されている。(私自身、社会保険関連の職員からは、被害を蒙った事は無いが、ビルの外からブラインドの隙間から見た光景は、勤務時間中新聞や雑誌を読み、暇そうな輩が、ドライブ?に出かけているようだった。そして対応は、横柄で恫喝的でもあった。もちろん、こちらがラフな服装をし、名刺1枚も出さないからだろうが…) そこで、これだけネットで批判が渦巻いているのならば、社会保険庁のホームページならば、お詫びなどの文言を強調した内容のページでもアップしているのかと思いきや、別段、大したことも無い。年金臨時窓口の案内も、今日になってようやくと言うところ。国民年金や長澤まさみを起用した国民年金基金の加入推進目的のサイトなどとは、えらい違うもんだなと言う印象。色々なサイトを見ている者の一人として言えるのは、どうも、本気で対応を考えている者によるサイトには見えない。チラシ配布がTV報道ウケする、”パフォーマンス”では無い事を期待はするが、そんなに簡単に、(従事する)人と言うのは変わる事は無いもんだ。

 年金は、危機的状況になるにつれ、どうにかこうにかして年金を払わず(=支給せず)に済ませようと言う方向が鮮明になり、それが物を強く言えない、弱い立場の者へのしわ寄せなどへと繋がっている面もあるように思われる。私自身は当たり前の事と思うようになって久しいけれども、結局のところ、(この国は)自分の身は自分で守るしかないと言う、1種の教訓が、国民全体に浸透しつつあると思う。阪神大震災の時などもそうで、もはや守りようが無い状態であるならば、守れないし、守る必要も無いのだ。しかし、いかなる状況下でも(私たち庶民にとっては、理解に苦しむかのような)”ルール”は自然発生し、守らねばならない。救うべき困窮した者が必ずしも救われると言う事は無い。多分、年金に関しても支払う義務は消える事は無いし、逆に数年も経てば、年金未納者には、より厳しい対応となってくるのではないかと思う。選挙などの影響もあってか、マスコミやネットを中心に、一見すれば、国民が優位的な立場に見える事で、勘違いをされている方もいるかも知れないけれども、年金制度の破綻は、いかなる(国民の)犠牲を払ってでも、食い止めるのではないだろうか。

いずれにせよ、これからの団塊の世代による、急激な高齢化社会は、高齢者自らが健康で生涯現役の堅実なライフプランを立て、高齢者同士が支いあい、助け合わねばならなくなるだろう。震災への備えと全く同じだ。

政府発表の2007年版高齢化白書によれば、2055年には65才以上の高齢者は日本の人口の40%以上を占める割合になると言う。高齢者だけの家族、高齢者だけの街、高齢者が高齢者を支える現実は目前に迫っている。

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