今年の冬は、ホームレスにも厳しい冬になっているようです。
流石に12月に入ると急に冷え込んできたものの、今年の冬も、温暖化のせいか、多少暖かい日が多く、光熱費も安く済みそうだ。今年は(今年も?)我が家はクリスマスは無しで、唯一スーパーで骨付きの調理済み鶏肉を買ってきてレンジでチンして食べた程度か。まぁ、仏教徒なので、キリストの降誕を祝う必然性も無く、せいぜい、お買い物の途中で、ジングルベルなどのクリスマスソングが流れていたら、ついつい買う量が増えてしまう程度だろうか。さて、それよりも日本人なら年越しだ。大掃除だ。正月の用意だ。しかし、世の中、年越しも厳しい人も相変わらずいらっしゃるようです。
ホームレス お寒い年の瀬
優しい笑顔で話しかけながら、ホームレスの人たちに弁当を配る石崎克雄さん=東京都台東区の上野公園で
木枯らしが吹く東京・上野公園。今年も数百人ものホームレスが年を越す。カンパは減少し、炊き出しの食材を提供していた会社も倒産。例年よりずっと厳しい年の瀬になりそうだ。通算二十年にわたり炊き出しを続けるボランティア団体「赤銀杏(あかぎんなん)会」の石崎克雄さん(60)は、「一人だって死なせるわけにはいかない」。つらそうに顔をゆがめながらも、そう決意を口にした。
荒川区の自宅兼事務所。積み上げた段ボール箱にはスーパーや食品会社などが提供した賞味期限切れの古米、乾物、調味料などが詰まっている。石崎さんは毎朝五時に起き、百二十食分の弁当を作って自転車に積み、約七キロの道を公園へ。上野で生活するホームレス全員には足りず、公園の清掃ボランティアをした人に優先的に配っている。
「本当はみそ汁やカレーなど、温かいものを作ってあげたいんだよ」
以前はワゴン車に大鍋やガス器具を積み、湯気の立つ汁物も提供していた。だが年間五、六十万円ほどあったカンパは半減。駐車場や車検代が払えず、車は使えない。
追い打ちをかけるように昨年末、缶詰やカップめんなどを大量に提供していた食品会社が倒産。燃料代も高騰し、帳簿の大学ノートは赤字の書き込みばかりだ。それでも今月七日からの一週間、公園近くの寺に頼み込んで台所を借り、みそ汁を配った。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061225/eve_____sya_____003.shtml
以上、東京新聞ホームページより、一部引用。続きは、掲載URLのリンク先を見て欲しい。豊作で潰すしか無い野菜を農家から、借りた1万円で買取り、味噌汁を作った話が書いてある。
丁度、歳末助け合いと言う事で募金なども集まっていると思うのだけれども、そう言うところからの支援などは、無いんでしょうか?と思って、"歳末助け合い"で検索してみた。 ホームレス支援などを掲げているものは見当たらなかった。よければ、実際に検索して頂きたい。
決して、世の中、情の無い人ばかりが増えてる訳では無い。”○○○を救う会”など、最近はよく見ける機会の増えた数々のサイトでは、庶民からすれば、信じられないほどの巨額な億単位の寄付 総額が目につく。また、直接的な支援では無く、政治的活動資金への募金(?)と言う事でも、実質、数億円規模の金額が集まっているものもある。しかし、上記の引用先記事にあるようなホームレス数百人を支援する団体には、 今年は、年間50万円程度の寄付も集まっていないと言う事のようだ。これが今の日本の現実なのだろう。
私は、ホームレスがかわいそうだとか、弱者は守るべきだとか、そう言う事で、何とかすべきと言う気は、サラサラ無い。最近書いた記事の中では、ここで書いているように、誰でも、ホームレスになる可能性があるものだと言う認識を、随分前から持っている故に、生きていく糧や、生きる望みのような機会は、誰にでもあって当然だと考えている。何度も書いているように、日本が狂乱バブルで踊り狂っていた時代、米国は不況と寒波で、町にホームレスが溢れ、MIT卒の者すらもホームレスだった。しかし、米国では、暖かいスープと毛布と寝るところが用意されていた。もちろん、今でも、ホームレスへ食料を配給している。公務員などがボランティアで朝食などを配っている。ホームレスと言っても、 そこは陽気なアメリカン達で、食事もけっこういいものらしい。また、街中でも、普通に、老人が買ったばかりのパンをホームレスに分け当たえるような場面などを見ると言う。また、普通に、腹が減ったので何か食べる物をくれと、ホームレスは通行人にも言うらしい。これは 、特に欧米に限った事では無く、日本よりも人権が軽視されているとされる韓国などでも、ホームレス等の社会的弱者への無料給食所や生活必需品の無料配給などもあるようだ。
もちろん、一般庶民にとっては、重い病気であったり不慮の事故などのほうが遥かに怖く、現実性が高い。しかし、今後、 少子高齢化による移民(国際結婚)の増加なども加わり、益々米国的な社会になると言う事を前提に考えるならば、ホームレス対策に、社会全体が取り組めるような形に、行政 などが音頭を取って、やるべきではなかろうか。例えば、もしも、今のニートが昔のヒッピーのような一時のムーブメントでは無いとしたならば。もしも、今の団塊の世代の老後が極めて苦しいものになるとしたならば。ホームレスは大幅に増加する事は間違いないのではないだろうか。
さて、ボンクラで無能な中年オヤジの愚痴はさておき、ミス青山などの経歴を持つ村上知奈美さんのサイト、”東京ホームレス”では、歯磨きプロジェクトなるものをやっている。 健康面の維持のみならず、ホームレスの社会的復帰、自立を助長させる効果は確かにあるように思う。はたして、このような活動に協賛する事のほうが、莫大な費用のかかる広告などよりも、遥かに企業イメージの向上につながる社会に、日本もならないものだろうか。
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