A Happy New Year は年賀状に使ってはいけないのか?

2013.12.26

 出オチで失礼しますが、長い目で見れば一種のトレンドの1つなので、全体的にそういう傾向はあるけれども、基本的には年賀状を出す側と受け取る側の双方の問題で、意味が通じて雰囲気が良ければ、本人の自由であるのが年賀状なんだろうと 私は思ってる。こんな時代に、そんな程度を気にし過ぎると損をする。

 英文法的には、"A Happy New Year" はおかしく、"Happy New Year" が正しいのは、もう多くの方がご存知と思う。 "A Happy New Year"は正しい使い方では無いが、どちらもの日本語訳も一般的には「あけまして、おめでとうございます。」で通用する。 「それ、どういう意味?」なんて聞かれる事はまづ無い。

なので、 どちらを年賀状に書いても特に問題は無い。それを証明するかのように、年賀状の大本である郵便局(日本郵便)が提供する、年賀状素材として利用可能なフリーイラスト集のページでは、以下のような素材も提供されている。(※いずれも縮小表示 させています。)

2013年版 A Happy New Year

2010年版 A Happy New Year

また、今年のブラザーの年賀状素材ページにも、年賀はがき全体いっぱいに大きな字で"A HAPPY NEW YEAR"と書かれた年賀状テンプレートもあった。

いずれのサイトも当サイト別館の年賀状無料素材でご紹介している、人気の定番年賀状素材サイトなので、ご覧になった方も少なくは無いと思う。 郵便局(日本郵便)が"A Happy New Year"の素材を提供しているのだから、年賀状に使っていけない訳が無いと言えるだろう。

余談ですが、郵便局の年賀状博物館(通信総合博物館所蔵)によると、初期の頃の年賀状には「賀 新年」の3文字だけの物もあります。今では少し考え難いですが、そもそもはそんな物なんですね。

 "Happy New Year"に限らず、外人さんや帰国子女,英語に堪能な方に向けて出す年賀状ならば、スペルも文法もきちんとした英語を使わないと、笑われたりするかも知れないけれども、一般的な日本人ではそういう事に目くじらを立てるような了見の人は極少数であり、そもそも、年賀状を出す側、受け取る側、双方二人の関係性が重要で、言葉に出して読むとわかるけれども、「ハッピーニューイヤー」よりも、「あ、はっぴ〜 にゅ〜いや〜」のほうが日本人的で印象が良いかも知れない。

昔のCMなどでは後者のほうがよく使われていたが、最初に「あ」がある事で、より注目されたように思う。("I wish a happy new year"を簡略化して、"A happy new year"になったのではないかという話があるけれども、個人的には、昔のCMなどで"A"をつけたのが流行した理由は、こっちじゃないかと思っている 。語呂がいい。)

CMなどだけでは無く、"A Happy New Year"と言う歌も幾つかあった。昔はよく聴いていたユーミン(松任谷由実)の、"A HAPPY NEW YEAR"は有名じゃないだろうか。

ただ、個人的には、年賀状に"A Happy New Year" が駄目で "Happy New Year" ならいいと言うのも、私はどちらも使わないので、特に気にもしていないどうでもいい話と言うのが本当の所なのだが、唯一気になるのは、「あけおめ」 流石に年賀状では見ないけれども、新年の挨拶でテレビの向こうからタレントが「あけおめあけおめあけおめ〜」と言うの、流石にこれは品が無い。失礼にもほどがあるので、いい加減にやめれ。

年賀状は、送る側も受け取る側も、新年の始まりの日に、気持ちよく嬉しく元気になれるものが一番じゃないかなと、私は思います。
あなたの気持ちがこもった年賀状なら、こんな事は関係の無い話です。

追記:2013/12/28

"A Happy New Year"に関して、最近では無く、数年以上前の記事限定で眺めていると、外人さんも特に普通に使ってると言う記事を幾つか目にしたので、試しに簡単に英語圏の海外サイトを”A Happy New Year"で検索すると、"Merry Christmas and a Happy New Year","Have a Happy New Year"などに混じって、"A Happy New Year"のみの表記のタイトルのサイトやブログも見つかりました。文法的には間違いでしょうが、タイトルなどに使う事もあるんですね。もしも、かなり気にしてる方は、そんな程度のものだと思っておいたほうが良いかも知れませんよ。 (「明らかに間違いで使ってはいけない」的なここ最近の記事は、アクセス稼ぎ目的の一種の釣り記事の類じゃないですかね。)

追記:2013/12/28

今日は(この期に及んで)更に、新しい年賀状素材は無いかとネットを徘徊していると、海外サイトの古い年賀状で、"A Happy New Year"と書かれたNew Years’Cards を見つけた。ビンテージ物と紹介されたそのページにあるHappy New Yearには、全て"A"がついている。
この続きで掲載すると長くなりそうなので、別ページにでも紹介したい。
また、この記事に頂いたコメントでも「言わば年賀状賀詞のようなものではないでしょうか。」(Y.Shirotaさん)とある。
あくまで仮の話ではあるが、元々、A Happy New Year は(昔の)外国のNew Years’Cards(年賀状)で使われていたもので、そのNew Years’Cardsの名残が日本で残っているだけなのかも知れない。
また更に調べると、メッセージやポストカードなどで"A Happy New Year"とある場合は、"I wish"は省略されているだけと言う解説もあった。
”I wish は暗黙の省略”と言う意味での"A Happy New Year"ならば、普通に"Happy New Year"と書くよりも、新年おめでとうが強調される事になる。
少なくとも、これは英文法を知らない日本人が、Happy New Year であるべき所を A Happy New Yearとした的な単純な話では無く、 また、A Happy New Yearを年賀状に書くのは間違いと断定する事のほうが間違っているのではないかと思われる。

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