地球温暖化問題は起きないとしても、温暖化対策は必要なのかも知れない。

2008.07.07

 昨日のたかじんの委員会。ネットでは(ほぼ)当たり前の事だけれども、地球温暖化対策にはCO2削減が不可欠としている事や、行政がその為にやっている事が、いかに胡散臭さ満載であるか、或いはサミットがどれだけ無駄があるかなどを、分かり易く紹介していた。

温室効果ガスとしてはCO2が主原因かどうか、どの程度影響を与えているのか、メタンや水蒸気の影響のほうが強くないか、或いは温室効果ガスは殆ど影響が無いのか、そもそも地球温暖化はそんなに危機なのか、或いは、地球温暖化は起きて無くて寒冷化しているのではないか。と言った、何年にも渡って繰り広げられている専門家を巻き込んだ話や議論は、ネットを徘徊すれば、現在も幾つでも見れる。

マスコミでは、地球温暖化問題でのCO2懐疑論を述べる者は極めて少数派だが、ネットでは、やや多数派ではないかと思われる。(ノーベル平和賞を受賞された、某氏の映画”不都合な真実”では海面上昇が6mと言う話があったが、地球温暖化で、少なくとも、数百年の間に、これは起きない事は多くの者が知っている。前にも述べたように、2100年で数cm程度の上昇と言う話もある。今も引き合いに出されるツバルは、これも前に触れたように、ツバルの首都のみ環境破壊による侵食での水没で温暖化とは無関係。) 逆に、明らかにCO2が原因だと述べているのは、公的なサイトでは頻繁に見かけるものの、専門家達による言及は、ネットではあまり見かける機会が少ないように思う。また、納得しうる論理的な説得力も感じない。逆にCO2懐疑論を述べる者のほうに説得力を感じる。

地球温暖化が実際に起きていたとしても、100年で数度の気温上昇程度を世界が騒ぎ立てるよりも、”エネルギー問題”、”食料問題”、”貧困問題”、新たな紛争の火種など、サミットで議題として優先すべき事項は幾らでもあります。(ましてや、比較的温暖な日本よりも高緯度に位置する、厳しく寒い冬を過ごす国々では、少し位温暖化したほうが暮らし易いと思う面もあるでしょうから、果たして、気温上昇は危機と言う意識には繋がらないような面もあるかも知れません。)

ただ、地球温暖化で問題なのは、「温度が幾ら上がるから暑くなりますよ」と言う程度の事では無く、海流や気流の変化に伴う凶暴な台風や暴風雨の増加などの気候変動や、猛暑による土地の砂漠化が問題で、更に、温暖化によって、逆に寒冷化が起きる事も(確か)NASAがシミュレートしていたと記憶しています。(温暖化によって、逆に南極が大きくなるのと同様に、温暖化で北極やグリーンランドの氷が溶けると、潮流に変化が起こり、北半球は寒冷化すると言う話だったと記憶しています) 温暖化抑制のサーモスタットとして機能していると言う事ですが、同様に、温暖化ガスのメタンを封じ込めているメタンハイドレードが増加し、地球温暖化のサーモスタットとして機能すると言う節もあります。

 要は、今の地球温暖化問題とは、地球全体の気温上昇が起きると、気候変動が激しくなり、地球的規模で大きな災害が増えると予測されるので、温暖化の原因の要素として考えられるCO2を削減しましょうと言う事。但し、温暖化は、地球のサモースタット機能が働いて、そんなに進まなくて、もしかしたら寒冷化するかも知れませんねと言う事。もちろん、もしも寒冷化したとしても、「それでも原因はCO2」と言う”政治的”な流れは変わらないのでしょう。

と解釈している。

しかし、これほど声高にCO2が問題とされるようになったのは、大量の投機マネーの流入によって、CO2が排出権取引のビジネスとして、世界経済の大きな柱になっていく可能性があると言う事。工業製品を大量に生産し世界へ輸出するよりも、低炭素社会にする事で、利益に結びつく可能性があると言う事などが目下のところ主体となっているように思う。もちろん、この世界の流れに乗る理由は、既得権益の目論みや、新たな天下り先の確保なども十分考えられるでしょう。

他方、個人的(?)に状況を眺めていて思うのは、確かに(有効な)イノベーションは促進されているようだと感じている事。直接的な理由は原油高騰ですが、GTLに続きオイルサンド・オイルシェールなどの新エネルギー開発も開始され、今世紀中と言われた石油の枯渇によるエネルギー危機は回避されつつあるようです。これは、(諸問題を抱える)バイオエタノールの存在があって、現実味を帯びてきたものなので、やはり、CO2絡みのビジネスがあってと言えるでしょう。

また、(もしかしたら私のカーボンオフセットの解釈は間違っているかも知れませんが)排出権取引によって、後進国の工業化では無く、林業や農業促進などの緑化で、外貨を稼ぎ、国を豊かにでき、食料問題も回避できる可能性があるように思われます。

世界の格差問題については、最も貧困と飢餓が問題視される国はアフリカ諸国であろうと思う。アフリカと言う特異な風土・気候を持つ国を援助する事に、過去の先進国の成功モデルを導入する事は、無理なのかも知れない。日本を含む、過去の先進諸国のアフリカ支援策は、成功しているように思えない。そう言う意味では、アフリカ諸国にとっては、アフリカ人らしいライフスタイルを保ちながら、アフリカの健全な発展を促し、貧困から脱却できうる可能性のある、CO2排出権取引は、有効なのかも知れません。

また、アフリカの砂漠化が抑制され、緑化が進めば、(単純に考えれば)強いハドレー循環の抑制、即ち世界的な気候変動への抑止にも繋がる可能性があると思われますが、やはりこのような気候メカニズムは、門外漢の私にはわかりません。

 *

ペットボトルはリサイクルは無駄って話も、当時は確かに無駄だったかも知れないけれども、この1年で技術・効率面で改善化しているような話も、多々耳にしています。(真偽のほどは、やはり不明) 温暖化対策にしても、経済が絡む事でイノベーションの促進はあるのだろうと思います。(ガソリン換算の燃費が、約100Km/リッターと言う評判の電気自動車R1eにしても、現時点では”極めて胡散臭く信じがたい数値”ですが、世界全体で推進する事で、実質的にガソリン車よりも効率の良い電気自動車が普及するのではないでしょうか。)

とりあえず、あまり深く考えずに書いてみましたが、性善説的な解釈の上に、国際的な排出権の合意すらもまだなので、明らかに絵に描いた餅状態なのですが、まぁ、地球温暖化と言う”オカルト”によって、世界が平和に少しでも近づくとするならば、良いんではないでしょうかね。

ただ、私たちが、一般生活において、CO2を削減する為に、余計な努力をしても、CO2は殆ど減らない事は、事実でしょう。エコだとかで訳のわからん商品を買い、エコだからと外出を控え、エコだからと化粧やファッションに興味を持つのをやめ、エコだからと食事や飲み物を減らし… など、戦時中じゃあるまいし、エコな生活をしない者を非国民扱いする必要はありません。それは、人を不幸にするエゴが台頭する、住み難い社会なだけです。

とりあえず、現時点での、地球温暖化対策についての、個人的な大雑把な考え方と言う事ですので…

さて、今日からサミットですが、何か良い成果はあるのでしょうか? 個人的には、七夕の日の今夜のクールアースデイで、どれだけライトダウンされて、街の夜景が変化するのかが興味ありますが(^^;)

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