GoogleのLivelyは、ネットの健全化を促進するでしょうか。

2008.07.09

 Googleが、”SecondLife”のような3DCGによる仮想コミュニティーをはじめるらしい。 ”Lively”と言う名称で、クライアントソフトをダウンロードしてアクセスするタイプで、仮想空間を自分のブログに貼り付けておける。動画デモを見る限り、かなり軽く感じる。 好みもあるだろうが、キャラクターデザインも良く出来ていて、面白そうなので、後でテスト用のノートを立ち上げてインストールしてみようと思ってる。

気になる方は、右の、YouTubeGoogle公式チャンネルのLivelyの動画デモを参照願いたい。

日本にも、ソニーが運営していた、”こみゅー3D”と言う、同じく仮想空間上のアバターがコミュニケーションをする、無料のサービスが、SecondLife登場前にあった。当時、ウチでも紹介してたが、あまり人気が出ず、リンク紹介もやめ、いつの間にかサイトも閉鎖していたのを、ぼんやりと覚えている。アバターに関して言えば、国内最大級だったと思われる、富士通の”Habitat”にしても、当時の最大手の通信サービス Nifty-Serverでサービスをしていたのにも関わらず、2000年前後には終了していたんですよね。(因みに、私はあまりハビタットはしなかったですね。課金と時間が勿体無くて(^^;)

先見性や技術力はあったにも関わらず、日本がリーダー的役割を担えなかった分野が、ここにもある事がわかる。1つには、この類のサービスは、どこか特定の国内のみ、即ち日本国内のみ限定と言う事では成り立たないような、より多数の集客性が必要ではないかと推測できる。また、通常のウェブサイト、掲示板、Web上のログなどのように、時系列を考慮せずとも継続されるコミュニティーでは無く、対象がそこに居る必要があると言う点も大きいだろうと思う。(ただ、その辺りは、仮想空間上にも、Web上同様のコミュニティツールを配置すれば済む話だろうと思うけれども…) それと、高速なマシンやブロードバンドの普及の時期とズレていた事もあるのかも知れない。

3D仮想空間でのコミュケーションと言うのは、”あちら側でこちら側を実現した”、いかにもわかり易いWeb2.0的なサービスだなと思う。他方、Web2.0を牽引してきた、Web2.0の主役であった筈のブログが、ここのところ元気が無い。と言うか、閉鎖・終了するブログサービスが増えている。

当サイトで紹介している無料ブログサービスのみでも、今月に入って10日足らずで閉鎖マークをつけたサイトが3サイト、先月6月に、長期休止・閉鎖・終了マークをつけたサイトが5サイトとなっている。データベースの推移の統計を取っている訳では無く、目視計測によるもので、前年比などがすぐさまわかる訳では無いのだが、終了するブログサービスが確かに増えている。

では、新規にサービスを開始したと思われる無料ブログのレンタルサービスが無いのかと言うと、それなりに増えている。但し、当サイトのデータベースに追加はしているものの、新規公開は慎重に行っている。理由は、大半が、収益性の高い業種の企業の、客寄せ(囲い込み戦略)の為に作られたサービスで、類似するブログサービスは既に多数紹介済みである事と、この類のサービスをあまり多く紹介する事は、ブログは宣伝の為(スパムによる荒らし)に使って良いと言う認識を強める可能性があるからだ。

しかし、サービスの新規開始を差し引いても、終了するほうが多い。また、日本の代表格的な主要ブログサービスのアクセス推移を見ても、大半が上昇よりも下落傾向だ。理由の1つは、不景気で収益性が見込めないと言う点もあるだろうが、全体的にアクセスが上向いて無いと言う事から、ブログが人気が無くなってきている事がわかる。

ブログの人気が落ちている理由については、”スパムに利用される”、”SEO効果が無くなりつつある”、”ネットの記事が個人ブログよりもニュースサイトの記事が主体となってきた”、”セキュリテ向上でコミュニケーションがしづらくなってきた”、”携帯電話規制が広がっている”などで、一般の個人だと、折角書いた記事も読んでもらえなくなってきているからじゃないかなと思う。

しかし、現状は、ご存知のように、検索結果に大量の”ノイズ”が乗って、本当に有益で良質なサイトが、まだ埋もれていると感じる状況なので、この傾向は続くのだろうと思う。スパムが消えない限り、個人ブログが、検索結果でも優遇される状況に戻る事は無いだろう。(現在は、類似した内容のニュースサイトの記事が検索結果上位に目立つ傾向だが、一方的な解釈と言うのは、必ずしも国民の利益と合致するとは限らないし、報道系は長期に渡って有益な情報では無いので、いぶかしいものだと思う次第ですが。)

Googleが、YouTubeと同じように、(ブログに貼り付けて)ブログを窓口とした仮想コミュニティー”Lively”のサービスを開始したと言うのは、1つには、今後はコミュニケーションを阻害する、スパムの踏み台にされ難いようなコミュニケーションサービスが、主流になってくると言う事なのかも知れない。

無料サイト集 Kooss (run)記

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