パソコンで音質の良い音楽を聴く。

2006.07.21

 例によって、(プログラムからの)現実逃避で、ここに来てます(^^;)

さて、パソコンで音楽を聴く利便性は、「大量にある音楽ファイル(MP3ファイル)の中から、曲のタイトルやアーティスト名の一部だけの曖昧検索ですぐ聴ける」とか、「お気に入りの曲を、その日の気分で自由自在に組み合わせたプレイリストで再生できる 」などがメインで、音質に対しては、『どうせ、パソコンだし、MP3だし…』と思われている方も少なく無い(無かった)と思いますが、格安で静かな、100GByte以上の大容量HDDの普及で高ビットレートで保存しても気にならなくなった事や、静音パソコンの低価格化に加え、高音質サウンドカードが販売されている事や、格安なパソコン用スピーカーも音質が向上している点、及び、高機能 ・高音質な無料のMP3プレイヤーなども目立つようになってきている事で、パソコンでも音質の良い音楽が手軽に聴ける状況になってきつつあると思われます。

そこで、1つの例として、当方の環境をご紹介します。

パソコン 自作パソコン

家電感覚で考えられる事から、静か、パワフル、省電力で、安定性があって、デザインも良い事を条件として今年(先月)自作したパソコンで、サブマシンです。

・CPU:Athlon 64 3200+(Socket939) 3500+〜3600+相当迄上げても安定してますが、OC無しで使います。
・CPUファン:鎌鉾 SCKBK-1000 性能はSCBK-2000のほうが良いですが、少し軽くて安いので1000
・MEM:1GByte 利用環境でスワップなどが起きないように、最低限この程度は必要ですね。
・M/B:GIGAByte GA-K8N51GMF-9 信頼しているメーカー。OC不要&拡張性不要なのでMicroATX。
・Drive:2層対応記録型DVD メーカー,型番忘れました。4000円台です。HDDバックアップ程度ですので。
・HDD:現在、HITACHI製ドライブ 2基内臓。内1つは音楽専用HDD。家庭内ファイルサーバーも使います。
・CASE:ASUS TA210 Black 前からスッキリしたデザインが好きでしたので。耳障りなBEEPも鳴りません。
・電源:TORICA SEIB-400 かなり静かです。Athlon64なのでこのクラスで十分です。
・Sound:Onkyo SE-90PCI このクラスのサウンドボードが無いと、パソコンで良い音楽は聴けないですね。
・OS:WindowsXP Home Edition SP2
・VGA:内臓 ゲームしないので、オンボードタイプで十分です。 何の不満も不自由も無いです。
・無線LAN:Buffalo WLI2-PCI-G54 別の部屋に持ち運ぶ可能性を考慮して追加。

本来はレビューページを作らないといけないと思うけど、自作に関しては殆ど、”簡単”なので、ここでも参考にして下さい。この構成で注意すべき点は、鎌鉾のトラブルを考慮して、基盤上のピンと接触しそうな、バックプレートの1箇所を予め金ノコで切ったと言う程度でしょうか(本来は塗料などで絶縁コーディングしておいたほうがいいんでしょうが…) 因みに一番こだわったのはケースですが、”作り”は、そこそこしっかりしていますが、最近の自作し易いタイプのケースでは無く、1〜2世代前の物なので、共鳴も多少発生し易く、(必要に応じて、ゴム板を切って挟み込むなどの)制振もしないといけません。(ケース内の温度は大した事無いので排熱は不要かも知れませんが)標準背面ケースファン9cmファンはScytheの超静音タイプに換え、ケースは吸音・制振効果のあるカーペット生地の上に置いてます。因みに、このM/BはAthlon64のCnQ(Cool'n'Quiet)には対応してないので、CrystalCPUIDを常駐させています。(Minumumがx4まで下げられるらしいけど、ハングアップする場合があるので、x5にしています。)

こうなると圧倒的にエアコンなどのほうが煩く感じます。まだ、TVのDVDレコーダーの動作音のほうが大きいですね。クラシックのような微妙で微かな表現の邪魔にならないクラスです。夜間なども、小さな音で再生しても、動作音が聞こえません。 蛍光灯のノイズのほうが気になるほどです。で、快適なので、結局、メインマシンとして使ってしまってます。殆どのパーツはPCSuccessで購入。特価品も3割程度含み、一部流用もあったので、全部で6〜7万円程度だったと思います。

サウンドカード Onkyo WAVIO SE-90PCI

使っているのは、Onkyo WAVIO SE-90PCI(現在、TUKUMOなどで7000円台で販売中) パソコンの音を、少なくとも数万円クラスのミニコンポにしてくれます。(10万円以上の単品オーディオ並に思う人もいるかも知れません) 実は、高音質録音もできる上位モデルのSE-150PCIも購入しているのですが、廉価版とされるSE-90PCIのほうが音質が良く、音像低位、セパレートが明瞭で、高域が良く出ています。(安物のPCスピーカーでは、 十分に性能を発揮せず、物足りないですね 。先にSE-90PCIを別のマシン用に購入し、シンセのキーボードとも繋げるしと思ってSE-150PCIを後から購入したのですが、どうしても音質が気に入らず、結局SE-90PCIと取り替えました) 。(旧編集室で)随分前にも書きましたが、内蔵サウンド回路の再生でしかパソコンの音楽を聴いた事の無い人なら、多分、音質の明らかな違いに驚くでしょう。(昔のPC/ATはチップセットにサウンド再生が無く、サウンドボードが別でしたので、数年前、統合チップセットで音を聴いた時は『故障品??』と本気で思ったほどですので) 1000円前後の激安サウンドボードでも違いがわかりますよ。

初心者向けの初期導入のアドバイスとしては、デフォルトがロープロファイルブラケットなので、基板上のコンデンサー類を傷めないように注意しながら、添付のフルサイズブラケットと取り替えて、PCIスロットに挿入し、そのままPCを起動し、CDを挿入すれば、ドライバ類がインストールされるので簡単です。スピーカーを繋いでも音が鳴らない場合は、デフォルトのサウンド再生部を"無効"にしま しょう。

マイコンピューター⇒(右クリック)⇒プロパティー⇒ハードウェア⇒デバイスマネージャー⇒"サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー"で、VIAの"Envy24 Damily Audio Controller WDM"では無い、サウンド再生ボードの"デバイスを無効にする"をして下さい。(当方の環境例では、"Realtek High Definition Audio"をオフにします)

あと、このボードには、ミニプラグ出力が無いので、一般PC用スピーカーに繋ぐには、オーディオ用ピンプラグの変換コードなどが必要です。

スペック等はメーカーのサイトなどを見れば分かる事だとは思うけれども、お約束事でしょうから、少し紹介。

そもそも、このボードは、パソコンで高品質音声再生を可能にする事を目的として、オンキョーが企画した物で、"VIA Envy24MTを採用","オーディオ専用24bit/192kHz対応D/Aコンバータ搭載","SN比110db","周波数特性 0.3Hz〜44KHz","高性能コンデンサ搭載","D/A変換にパルスノイズを含まない滑らかな音を再生するVLSC回路を左右チャンネル独立配置"などの特徴があり、録音機能が無い物です。

スピーカー LogiCool Z4

アンプ内蔵で、国内製PCスピーカーよりもやや大きめの2.1chタイプです。ウーファーの音量も操作できるコントローラーをキーボードの少し上に置いて、手元で操作できるのと、オフにしてもヘッドフォーンが、SE-90PICからダイレクトに繋げられるのが良いですね。デザインが今回の自作PCのケースと同じで、ブラック&シルバーで、ちょっとオシャレなので、こちらにしました。 実売7000円ほど。

同社のX-230も持っていますが、 音質としては、明瞭感はよりシッカリしてますが、(エージングする事で目だ立たなくなりますが)やや高音が強調された印象が残ります。最大80W出力と、PC用スピーカーとしては大出力タイプですので、基本的に、大きめの音量で聴かないと良さがハッキリとはわかり辛いですが、ウーファーの音割れや濁りも少ないので、音を絞ってもあまり不満は無いです。(ウーファーの下にブロックを置いて、”響き”と”締り”を、もう少し明瞭にさせようと思ってます)

基本的に、オーディオ用では無く、PC専用または低価格ホームシアター用スピーカーですので、音にこだわれば、どうしても不満が出て来るのは間違い無いでしょう。いずれ分解して、(電源周りをいじるだけで随分変わると思いますので)いじれそうならば、いじっちゃおうかなと思ってます。但し、X-230の時もそうでしたが、(メーカー名は伏せておきますが)国内有名オーディオメーカーのエントリークラスの実売1万円〜2万円程度のスピーカーの音よりも(機器の相性もあるのでしょうが)明らかに良い音が出ていると感じています。また、小さな音で聴く機会の多い方ならば、スピーカーの選択肢は更に増えると思います。小音量で聴くならば、音質の癖やタイプの違いはありますが、RaphaieのSW-02でも、2000円以下のスピーカーとしては、全く悪くは無いです。(Raphaie SW-X1は、もう在庫はどこにも無いでしょうが、こちらのほうがSW-02よりも良いですね)

MP3プレイヤー  Lame MP3エンコード&MP3デコード

Lameに対応していないと、どうも話になりません。(最も普及していると思われるWinampでも、Lameのプラグインで再生できますが、何故か音質がイマイチな印象です)

高音質とされるMP3プレイヤーにも色々とありますが、(若干の違和感はありますが)Winampと同じような操作性のQuintessential Player(QCDプレイヤー)を私は使ってます。無料ソフトで紹介している日本語化サイトも参考にしてインストールし、"PLUG-INS"⇒"ENCODER PLUG-INS"⇒LAME MP3 encoder 1.0 をダウンロードし導入して下さい。(OggVorbis や WMAのエンコーダもあります) (IPod風などの)デザインも選べますので"SKINS"からお好きな物をダウンロードをどうぞ。

MP3エンコードの前に、"設定"⇒"MP3 Audio(Lame)"で"Encode Methods"を変更して下さい。256Kbpsで十分でしょうが、私は(ソースによって変更するのも面倒なので)320Kbpsにしています。

CDからのMP3変換は簡単で、CD挿入後、CDDB(オンラインCD情報データベース)に自動的にアクセスし、曲名,タイトル名,アーティスト名により、(保存される)ファイル名が作成され、別窓に一覧が掲載され、右下の赤丸”◎”をクリックすれば、変換が一気に開始されます。(保存後のIDタグやファイル名の編集は、SuperTagEditorなどが一括にできて楽ですね。) 物にもよりますが、CD1枚辺り、30分もあれば変換できます。(私の環境では)負荷もあまりかからないので、トレイが自動オープンされる迄何か作業をしています。

最後に

この環境で不満があるとしたら、スピーカーでしょうか。7000円ほどですから仕方無いですが、それでも、CDから再生した音と、Lameで320KbpsでMP3エンコードした音の粒の違いがわかるほどですので、微妙な音の再生能力が無いと言う事では無いのです。低音から高音まで良く出ていますが、スピーカーが小さい事で、どうしても音の豊かさや膨らみ、温かみが無いのです。もちろん、しっかり聴く場合は、(聴感を研ぎ澄ませる為に)暗闇の中で、モニターフォンを繋ぎますが…

直売限定で、Athlon64で自作パソコンが十分組めるクラスで、Z4の7倍以上もする、MEDIAMATEよりも格段に良いらしい、BOSEのM3は、きちんと試聴できた機会が無いのですが、そもそも、子供でも軽く持てる重さで薄っぺらいユニットで、ちょっと大きめのコインサイズのPC用スピーカーに、そこまで期待するのが、土台無理と言う物なのでしょう。(でも、PC用小型スピーカーに5万円も出すのならば、モニターフォンとして、ATH-W1000か(在庫があれば)ATH-A900LTDか、次の限定モデル辺りのほうがまだ安いし、いいように思いますが…)

もちろん、一般的なJ-POPや洋楽ロック・ポップスなどを普通に聞く分には、殆ど不満の無い感じです。わざわざオーディオの前に鎮座して、聞き入る手間を考えれば、明らかにこちらで十分です。ただ、ここまで来ると、小馬鹿にしていた、パソコンの音であっても、『どうせなら、もっといい音で聴きたいよなぁ』と言う、”欲”が、本格的に出て来るんですよね。

因みに、既にパソコンがそこそこ静音な方が、本文を見てやってみようと思われたならば、サウンドボード+スピーカーのみの投資で良いので、今回の例では1万5千円程度で済む計算ですね。

良い音で聴くのは、癒しの必要な時代と言う事もありますが、『シャリシャリ』『シャカシャカ』と言った感じで人の耳を誤魔化している音ばかりでは、心も視野も狭めるだけですので、あまり良い事は無いでしょうね。特にお金の無い若い頃にこそ、本当に良い音に、一度は触れて欲しいと思います。

さて、日本語を書いて落ち着けたので、プログラムを書きます(^^;)

無料サイト集 Kooss (run)記

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