ヒロシマ 原爆

2005.08.04

 今年も終戦記念日が近づいて来ると、戦争関連の特番が増えます。ドラマや映画などは年々少なくなってきていて、TVの特番にしても、戦争の悲惨さなどよりも、広島の原爆すらもわからない日本人が増えていると言った事を伝える番組まで出てきた。戦争体験を家族から聞かされない子供が圧倒数であり、学校でも、戦争の恐怖などの事実を伝えない教師と言った内容の物も取り上げられていた。

そもそも、広島・長崎に原爆を落とした理由ですが、米国教育では、米兵の被害を最小限に食い止め、日本に早期降伏をさせる事で、平和的に役立ったと言う解釈の模様だ。最近迄の研究に基づく解釈では、占領後の日本にソ連の影響を与えない為、即ち日本が朝鮮半島のように分割されずに、米国の支配権を強める為と言う解釈が大きいようだ。もちろん、実際に投下する為に作られたプロジェクトなのだから、実験データが収集できる最良の機会を逃さず投下したと言う面も私は強いと解釈している。

私が、米国の原爆投下に強く興味を持ったのは映画アトミックカフェ。日本も戦時中はさまざまな映画を作っていましたが、米国のそれは比較にならないプロパガンダと思って、呆れた記憶があります。”ピカッと光れば、机の下に身を隠せば安全。原爆なんか怖く無い”そんな教育映像を、再三見せ付けられていた米国国民ならば、”原爆の恐怖”を叫んでもピンとは来ないだろうし、中には、日本人の身勝手な捏造とすら思う者がいたとしても不思議では無いのでしょう。(最近知った事ですが、このアトミックカフェは、あのマイケルムーアにも多大な影響を与えたようで、彼の映画の作風は、このアトミックカフェアの監督から学んだそうです。アトミックカフェは、数年前にはビデオでしか入手できませんでしたが、今はDVDでも販売しています。中古DVDでも探せばあるかも知れません。気になる方はレビューなどを見て頂くと、多少はわかるかなと。)

さて、捏造と言う話が出ましたが、日本人の原爆の風化に伴い、一部では、そんな大した事では無かったのでは?と言う意見すらも出ているようで、原爆による直接的な被害・直接的な死者数は、実際はそんなに大した事は無く、戦争故に、医療や食料が充実していなかった事で死んだのではないか。現在、もし同じように原爆が落ちても、あれほどの大惨事にはならないのではないか。と言った意見が、極一部ではありますが、昨今のアジアのジャパンバッシングなどの影響か、誠しやかに語られる場面が、国内外で起きていると聞きます。

もちろん、イラク戦争で使われた、あの、(低放射能で小型の)劣化ウラン弾被害だけでも、米国を中心とした国際社会全体が大騒ぎになったほどですので、もし現在、原爆が使われた場合、どれほどの被害を与えるかは、言う迄も無いでしょう。原爆も劣化ウラン弾同様に、”大きな爆弾で即死した”と言うような、終戦近くなって、京都を除く日本の主要都市に落とされたような(原爆の為の実験とも言われた)大型爆弾とは異なり、放射能で被爆し、被爆後苦しみながら大量の死者が出る爆弾である事。

原爆被害者は、被爆者・被害者として認定された者以外も多数含むだろうと思います。私の叔父も、長崎の原爆を見たそうです。ちらっと、かなり遠方のほうで光ったのを見た程度と聞きますが、晩年は癌と闘い、癌によって亡くなりました。もちろん、癌家系ではありません。

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