巨乳無罪の報道を見て思う。

2008.03.05

 先週、「それでもボクはやってない」と言う、痴漢冤罪をテーマにした映画があり、気になっていたけど未だDVDを借りて無かったのでDVR(HDDレコーダー)へ録画してたのを見てました。最後、あれだけ無罪を立証できる証拠が揃っていても、結局有罪なのはちょっと、どうなのかなとは思いましたが、日本の刑事事件の99.9%は有罪と言う現実を、見る者に強く印象付ける、教育的意味合いのある映画だったように思います。

さて、本日、世界最大の某動画共有サイトの人気動画を見ていると、”巨乳で無罪になった”旨の動画がトップになっていた。(元)被告 タレント小桜セレナは、蹴破ったドアに開いた穴から内部に侵入したとされている検索側の主張に対し、検証では、バストサイズが101cmの巨乳故に、その穴をくぐり抜ける事ができず、(検察側の主張とは異なる為)無罪になったと言う事の模様。

で、「本人も(今回に関してはデブで)良かったです」などと延べ、巨乳が幸いした珍事件(珍判決)として見られている模様ですが、それ以上に話題になっているのが彼女の実年齢で、「Wikiにも27才とあったのに、実際は38才??」云々などと言う驚きの声も大きいようです。確かに、(事件前の)当時の彼女は20代に見えなくも無いですね。でも、世の中、40代でも20代に見える女性もわんさといらっしゃいますから、そんな珍しいコトでもありません。芸能界なのですから、そんなもんでしょう。(未来ある青年の淡い夢を壊すようで申し訳無いついでに言えば、AVなんぞに関して言えば、『未熟で若い子がそんな事できる訳なかろうが、冷静に考えてみりゃわかるでしょ』などと、以前にも書いたような事を、再び一言添えておきたい。若く見せるのも”芸”なのですよ。)

無罪となった小桜セレナさん 縮小サムネール画像 小桜セレナの公式ジオログよりしかし、こんな芸能ネタをわざわざ書いた理由は、彼女(小桜セレナさん)のブログと言うかウェブ日記を見たからで、裁判ともなれば、記事が減るか、内容が曖昧な文章ばかりになるのが(一般人も芸能人も)、最近の傾向かなと思っていたら、事件がらみの芸能界の暴露話が結構あります。で、そもそも、どうしてこのような事件が起きたのかなどが、最大の興味の中心になってくる訳ですが、その辺りは関連キーワード(複数)で検索して辿って情報を整理するなりして、推理して下さいな。

もちろん、その(彼女のメルヘンチックな乙女風?の文体で書いた)記事や、(被害者は彼女であって、真実は真逆である事など)それらを肯定する記事のみでは無く、写真雑誌FLASHの事件絡みの記事なども参照するなど、冷静な立場で見る必要がありますが、重要な事は、彼女のネット上での言い分が正しいかどうかよりも、公に発言する場が残っていたと言う事でしょう。ネットすらも無ければ、芸能界からとっとと消えていたのかも知れません。

  昔見た映画で感動したものの1つに、”パピヨン”があります。無実の罪を着せられ、刑務所のある孤島に流刑され、独房での餓死をしのぐ為にゴキブリやムカデも食べるなど、生きる事ですら絶望的になりかねない状況にあるにも関わらず、再三に渡る脱獄を終には成功させると言う話。最後のシーンは良く覚えて無い(海へ飛び込んだかなんかだった)が、酷く感動したのをパピヨンのテーマと共に覚えています。今は、DVDも出てる(?)ようなので、機会があれば借りてみようかと思ってます。

現代人で、パピヨンの主人公ほどの事ができる人はもはやいないとは思いますが、罪が無い、否が無い事を訴えるタイヘンさは、裁判も同じです。

刑事事件に限らず、裁判と言うのは、正しい者が勝つ訳では無いのです。しかし、正しいと思っているのならば、決して負けてはならないのです。もちろん、相手も負ける気は毛頭ありません。更に、相手側の論理では(相手も)全く正しい事と解釈されているかも知れませんから、お互いに必死で、相当なエネルギーを消耗します。容貌があっと言う間に老けてしまったり、体調が酷く崩れてしまう事も珍しくは無いでしょう。また、経済活動も阻害し、家庭環境、人間関係も悪くする事もあるでしょう。また、勝ったとしても、実利として得られるものは失うものからすれば、遙かに少ないのです。それでもやり続け、勝たねばならない裁判はタイヘンなのです。

(ネットを含めて)世の中、「泥棒!」と叫んでる者が実は泥棒だったり、人前で泣いている弱々しそうな人や助けを請う弱者が悪質な加害者だったりと、TV画面の向こうのドラマだけの出来事では無いので、被害者だから救われると言う事もありません。

もちろん芸能界の事です。どっちがホントで正しいかなどは、一般人には容易にはわかりません。 今回の珍判決報道は、裁判などと無縁と思っている人にとっては面白おかしく映っただけの芸能ネタの部類の1つかも知れません。無闇に興味を持たず、そう考えたほうが、健全で素直な思考のままでいられて正しい事かも知れません。しかし、正義を信じて裁判で戦う人達にとっては、勇気と希望をもたらした、かけがえの無い朗報になったのではないでしょうか。

日本の欧米化、グルーバル化と共に少子化対策での移民受け入れ(移民の受け入れをせずとも、既に移民国家日本なのですが)の是非などもあり、民事訴訟などの裁判も他人事では無い世の中になって来ると思いますが、安易に裁判をしないで済むような日本人の知恵だけは残していきたいものですね。

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