スピリチュアルがブームなのは、不安を感じている人が多いからでしょうか。

2007.09.10

 いつの間にやら、世の中宗教ブームになっているようです。本来の語意とは異なるスピリチュアルですが、TVのバラエティ番組(←番組制作の責任者(?)だったか、「本気で信じる人なんかいないでしょう」とのたまってられると聞いてます)を主体として、霊的世界が目だっていますが、スピリチュアル全体では、見えない世界である、精神世界を主体とした、癒し的な位置づけのようです。(カウンセラーみたいなもんかな?) また、スピリチュアルには、オーラソーマなどのように統計学に基づく物もあるようですから、(全ての占いがそうでは無いですが)占いに近い論理的な解釈ができる世界もあるようで、全てが非論理的であると一喝すべき物でも無いようですね。また、哲学的な面もあるので、そこから学ぶべき点も多分にあるように思います。

 ただ、霊的な世界に関して言えば、無いとは言いませんし、私の親戚縁者にも(霊などが見える訳では無いけれども)例えば、死亡事故の予知など、確率的に極めて低いと思われる物を当てるような、明らかに特異な能力を持つ者が何人かいましたので、霊的なものや霊(らしき物)の存在などは否定はしません(と言うか、昔の人はみんな信じていたと思います)が、そこに霊がいて会話などが日常的にできると言う状況は、理解のほどを超えていて、オカルトやSFじみているように思います。例えば、この広い宇宙空間のどこかに別の生命体が存在する可能性は信じるけれども、宇宙人が既に米国政府と密かに条約などを結び、技術供与をしたり人体実験をしたりと言う、20年ほど前までは当たり前のようにお茶の間のテレビ番組で見ていた、UFO特番などが真実であるとは、私は思えませんが、それに近いような印象を受けます。

もちろん、これも日本が普通の国へと脱皮(と言うか回帰?)する為の1つの要素として、普通に信教や宗教を持つ事が当たり前になる為の1つのステップだと思います。神々の国から、国家神道、そして敗戦後は、経済や学歴が信仰の対象となり、バブル崩壊以後、愛(性)から、占いなどを経て、神道系のスピリチュアル、そして普通に宗教が存在する国への回帰だろうと。(ただ、今や信仰の対象としての日本の自然は殆ど存在しないと思います…)

また、(多分)一般的な見方に近いだろうと思う解釈としては、幸せになる為の方法としての、お金や物への価値観の崩壊や、何を信じて良いかわからない時代故の癒しだろうと言う点ですが、これは裏を返せば、不安の表れでもあるのですよね。もし、この不安の表れが、人間の動物的本能が成せる業によるものだとしたら、これは怖い話に繋がっていくかも知れません。

多分、このような番組だと、数年前のネットならば、”電波”などとののしられ、信じる者はキチガイじみていると批判的な意見が大勢を占める筈と思うのですが、ネットを徘徊すれば、現状では肯定的な意見が多数を占めながら、スピリチュアルのブームは広がりを見せているようです。もちろん、非科学的である事や、胡散臭いと理屈ではわかっていて、面白い故に興味本位的と言う人が大多数であろうとは思いますが、しかし、これほどまでに流行ると言う事は、未知の不安を本能的に感じている人も少なくは無いのだろうと推測するのです。

それらの主体は、地震などの自然災害や、病気や凶悪事件、個人的な将来への不安などでしょうが、日本と言う国家の将来への不安を、(無意識的な人を含め)抱いている人も少なからずいるのではないかなと。その1つが戦争もあるのではないかなと。

もちろん、ここまで書けば飛躍してると失笑を買うかも知れませんが、米国の住宅バブルの崩壊の影響が予想以上にダメージが大きく、前FRB議長などは、「この状況は、100年前の金融恐慌に酷似している」などと述べたそうです。ご存知のように、前回の大戦の最大の原因は世界大恐慌でした。そしてエネルギー問題も同様で、サハリン2のショックもそうですが、一層の省エネ化や原発推進を進めている模様なので、エネルギー自体は(日本が石油の輸入をストップされた)前回の大戦のように大きな影響力を持った引き金にはならないでしょう。ただし、食料自給率が極端に低い日本ですので、もし人間のエネルギーとしての食料品などの輸入が止まれば可能性は否定できません。他方、米国景気に深刻なダメージが生じ、大統領の支持率が低下すれば、軍事産業に大きく依存する国家ですので、世界のどこかで戦争が起き、その戦争を終結させる為の米国の平和的な参戦は、近年の紛争同様に歓迎されるでしょう。以上のように日本の戦争へのシナリオは比較的書きやすい状況に推移しているのではないかと思われます。

 あぁ、あくまでスピリチュアルな精神世界と言う事の延長としての、SFじみたオハナシと解釈して頂ければ。(米国の住宅バブル崩壊に加え、9.11が近づいている点や、3年ぶりにたビン・ラディンのビデオが流れて米国で話題になっている事などが重なり、私が何かしらの不安を感じている故なのでしょう。現実的には、支持率40%などと言われる、次期大統領有力候補のヒラリー・クリントンなどは戦争反対派ですからね。)

ただ、先の戦争の最大の不幸は、”精神論”が大きく影響していた点は間違いは無いでしょうし、マインドコントロールされ易い状態の国民が多数を占めている状況が長期化すれば、たとえ戦争のような極端な事が起きなくても、オレオレ詐欺以上に悪質な犯罪を助長させる可能性もあり、あまり良い事では無いのではないかと思う次第です。

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