福島原発事故の放射線が不安な方への危険度チェック関連サイト

2011.03.16

 東日本大震災のM9.0の大地震が起こした津波によって、燃料や一部設備が流された事で冷却などが適正に行われず、事故を起こした福島原子力発電所の、連日の報道が続いています。


福島第一原発 (このまま海岸線を南下すると福島第二原発が見れます)

唯一の被爆国として、放射能の恐怖をよく知っている国民だけに、多くの方々が不安な状態になっている事と思います。

「通常の350万倍の放射線量が測定された」と言う報道もありますが、これは原発の敷地内の短時間での測定値(約400ミリシーベルト)で、被災者が住む地域で測定された値ではありません。

また、住民は既に20km圏外に避難しているので、現時点では、報道されているような、"室内で窓を閉めてエアコン,換気扇をオフにし、帰宅時は衣服を脱いでシャワーを浴びる。",”外出時はマスクやフード付きコートを着る”などの対応を取れば良いように思われます。(一部で放射線を中和する為のヨウ素が無い場合にイソゾンなどが良いと言うデマが流れていますが、健康を大きく害しますので飲まないように。もし、かなり不安な方は、ヨウ素は、ドラッグストアなどで販売しているサプリメントなどで摂取できます。薬局での相談推奨。)


放射性物質での被ばくに有効な対処法は
YouTube tbsnewsi公式チャンネル

ただ、今後の可能性として、冷却に失敗して最悪の場合は、メルトダウン(全炉心溶融)が起こる事もありうると言う見解もあり、福島原発近郊の方は注意が必要です。また、海外では今回の原発事故の必要な情報を日本政府は発信していないなどの報道もあり、政府や東電などの公式発表を疑わしく思っている方もいるように思います。

そこで、特に懐疑的に見ている方へ、福島原発事故の影響を自分でチェックできると思われる、主要ポイントの放射線量測定サイトと、福島の風向き情報のサイトを簡単にご紹介しておきます。

福島,東京,茨城,宮城,青森,埼玉,千葉,神奈川 放射線量測定サイト

 特に福島原発事故の影響が出ると思われる、放射線量の測定結果をリアルタイムに(又はそれに準じる内容で)公開しているサイトの一覧です。
※福島県の放射線量測定サイト(福島県原子力センターなど)は、現在測定結果配信休止中の模様です。
※単位表記については、シーベルトとグレイは、1Sv(シーベルト) = 1Gy(グレイ)とみなして良い模様。
参考:1ミリシーベルト = 1000マイクロシーベルト
参考:1ミリグレイ=1000マイクログレイ=1000000ナノグレイ
参考:0.1μSv/時(マイクロシーベルト/時 年間換算では約0.876ミリシーベルト/年)以上の記録が測定された都道府県:福島,茨城,栃木,群馬,埼玉,東京,千葉など。(2011/03/24現在)

福島第一・第二原子力発電所モニタリングによる計測状況 - 東京電力
・測定場所:福島第一・第二原子力発電所
・単位:マイクロシーベルト
・備考:発電所の正門,西門,原子炉建屋付近など。3月11日からの放射線量データ有り。
正門で3月15日11930μSv/hの値,中性子線も測定。同正門で3月16日10850μSv/hの値,中性子線も測定。
放射線モニタリングの結果 - 文部科学省
・測定場所:福島県 福島第1・第2原子力発電所周辺(測定場所多数)
・単位:マイクロシーベルト
・備考:【】内の数字は測定場所のナンバー。

環境放射能モニタリング測定値 - 福島県
・測定場所:福島県 南相馬市,飯舘村,川内村,いわき市,田村市
・単位:マイクロシーベルト
・備考:”原子力災害関係”以下の”環境放射能モニタリング測定値”のPDFファイル(又はxlsファイル)参照。飲料水の環境放射能測定値なども有り。

都内での環境放射線測定結果 ミラーサイト ※概ねリアルタイム 重い場合はミラーサイト参照推奨
・測定場所:東京都新宿区百人町
・単位:マイクログレイ

ガイガーカウンタによる放射線量測定 ※リアルタイム
・測定場所:東京都日野市
・単位:CPM(参考:120CPM = 約1マイクロシーベルト/時)
・備考:個人による情報提供

終了USTREAM
・測定場所:東京都江東区
・単位:CPM(参考:120CPM = 約1マイクロシーベルト/時)
・備考:個人による情報提供

USTREAM ※概ねリアルタイム
・測定場所:東京都大田区
・単位:CPM(参考:120CPM = 約1マイクロシーベルト/時)
・備考:個人による情報提供

放射線テレメータ・インターネット表示局 ※概ねリアルタイム
・測定場所:茨城県
・単位:ナノグレイ/時
・備考:測定局クリックで24時間グラフ表示

つくばセンター放射線測定結果
・測定場所:茨城県つくば市
・単位:µSv(マイクロシーベルト)

環境放射線モニタリングシステム ※概ねリアルタイム
・測定場所:神奈川県
・単位:ナノグレイ/時

放射線量等測定結果 - 千葉県
・測定場所:千葉県市原市
・単位:マイクロシーベルト

休止現在のモニタリングステーションの状況 - 宮城県 ※データ更新停止中
・測定場所:宮城県
・単位:ナノグレイ/時
・備考:各測定局クリックでグラフ表示

女川原子力発電所 - 東北電力 ※概ねリアルタイム
・測定場所:宮城県
・単位:ナノグレイ/時

東通原子力発電所 - 東北電力 ※概ねリアルタイム
・測定場所:青森県
・単位:ナノグレイ/時

環境放射能の調査結果 - 栃木県
・測定場所:栃木県 栃木県保健環境センター他
・単位:ナノグレイ/時
・備考:PDFファイル。

原発事故に関する本県での放射線量について - 埼玉県
・測定場所:埼玉県さいたま市
・単位:マイクロシーベルト

横浜市内における放射線量の測定状況について ※概ねリアルタイム
・測定場所:神奈川県横浜市
・単位:ナノグレイ/時

東北地方太平洋沖地震関連情報 - 文部科学省
・測定場所:全国(北海道〜沖縄迄。東京,茨城,宮城,栃木,群馬,埼玉等含む)
・単位:マイクロシーベルト
・備考:都道府県別環境放射能水準調査結果より。PDFファイル参照。茨城県の詳細データも有る。各都道府県の水道水の環境放射能測定結果もある。

福島原発付近の風向きと風速で放射線の影響を推察

 福島原発付近の風向きや風速を見る事で、放射線の影響を推察する事ができます。

例えば、福島原発付近で、西風が吹いている場合は、内陸部へ風は流れず、海上方面へと流れるので、もし今後原発付近で高い値の放射線量が測定されても、風上方向にある内陸部の地域へは危険性は低くなるものと思われます。逆に風下にいる場合は、注意が必要になります。

福島県全体の風向き - Weather goo

福島県 大熊町の天気 - Weather goo
明日の風向きまでわかります。

水素爆発で施設の建物が枠組みだけになったり、火災が起きたりなどで、映像的には、極めて危険な状況のように思われますがが、既に原発はいずれも稼働を停止し、冷却の途中で起きている事故です。冷却さえ失敗しなければ、大きな事故が発生する事は無いように思います。

専門家,自衛隊,米軍なども参加して作業に従事し、既に住民が20km圏外に退避している現状では、あまり過敏に神経質になる必要は無く、事故の続報を報道番組などで確認し、万が一の被爆にも有効とされる対策を取り、上記の福島での風向きと、主要地域の放射線量を必要に応じてチェックするなどで良いかと思われます。

放射能の影響に注意

 3月19日の政府の記者会見で、被災地の福島県産の牛乳と茨城県産のホウレンソウから放射性物質(放射能)が検出された事がTVの報道などで明らかになったので追記しておきます。

会見では、これらから食品衛生法上の暫定規制値を超える放射性物質(ヨウ素131)が検出された事を明らかにした。これは福島原発が放射能漏れを起こしている事を示しているものと思われる。

牛乳では最高で1510ベクレル、ホウレンソウでは最高1万5020ベクレルなどとなっている。牛乳に放射能が含まれているのは、乳牛が食べる草に放射能が付着しているからではないかと、TVの報道番組で解説があった。

放射線が出ている分に関しては上記のサイトなどで日々確認される程度で良いと思われるますが、放射能漏れが起きている場合はより一層の注意が必要になります。放射能が手や食品に付着し、体内に入った場合、体内被曝する可能性があります。(放射能とは放射線を出す物質です。風に乗るなどで遠く迄飛散します。この事は、原発から30Km圏外の福島県内の放射線量の一部が20Km圏内の数値よりも高い値を示している事からもわかります。放出される放射線量は半減期などで時間と共に弱まりますが、体内で放射線を出し続けるので危険と言われています。)

予防については、先に紹介した動画や、ヨウ素剤などをドラッグストアで専門の者と相談の上購入し、飲用するなどが良い模様です。

米国などは、早い段階で在日米国人に対し半径80Km圏外に出るように言っていた事から、その水準の圏内の方々は、予防が必要と言う考えができるかも知れません。半径80Kmとなると宮城県なども含まれる事になります。但し、これには科学的な根拠があるかどうかなどは一切不明です。

私は全くの門外漢で専門家ではありませんが、放射能と放射線の危険性の違い位はわかります。被災者の方々は、放射能(放射性物質)に関する報道などを注意深く確認し、比較的福島原発に近い所に避難していて移動ができる方は、状況に応じてより遠くへ避難する準備をしておいたほうが良いかも知れません。 ただ、それよりも注意すべきはパニック状態になり冷静さを欠く事だと思います。あまりにも神経質になり、放射能よりも精神的なダメージなどで大きな病気やトラブルにならないように注意すべきではないかと考えます。

原発の温度は低下していると言う報道はありますが、それよりも風などによる放射能漏れの拡大を注視すべき状況と思います。全原発で冷却装置が正常に再稼働するまでは、予断を許さない状況は続くと思われます。(もし、1基でも冷却装置が正常に動作しない原発があった場合、現状の放水による冷却を繰り返す事から、放射能汚染が広がる可能性もあるのではないでしょうか。)

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