日本が、四川大地震支援で貢献できる事は、何だったのだろう。

2008.06.01

 四川大地震の日本の支援は、先に日本が中国側へ提示した順番に、中国が要求してくると言うスタイルで、緊急援助隊や医療チームの適切とは言えない派遣先を見ても、中国政府は、それほどの実効性は期待していなかったのではないか。或いは日本が、被災地のニーズを適切に理解せずに派遣したからでは無かったのではないか。

 自衛隊機派遣の拒否に関しては、当初は(日本側が示していたのが)民間チャーター機と自衛隊機だったのが、(輸送の効率性と言う面で)自衛隊輸送機のみとなった事で、中国側が戸惑いを見せたのが本当の話のようだ。

もちろん、マスコミが報道するように、過去の戦争による反日感情の大きな地域の1つである重慶に近い四川省である事が最大の理由だろうと思うが、個人的には、前日に米国女優シャロンスートンの「地震はチベット問題の因果応報(カルマ)」などと言った、中国全土を揺るがすばかりの問題発言の影響もあったように思う。これによって、インターネット上での攻撃的風潮が強くなっていた事で、その矛先が、自衛隊による支援にも向かった面もあったのではないだろうか。

特にインターネット上の中国国民の反応に、中国政府は敏感に反応しているのではないか。日本の場合は国民の意見とは必ずしも一致していないマスコミが世論だが、四川大地震の影響なのか、それ以前からそうなのかは不勉強でわからないが、中国ではインターネット上の国民の意見が世論となっているように伺える。日本の政府は、中国国民の”民意”である中国のインターネットを軽んじていたのかも知れない。

因みに、韓国は、テント・毛布・医薬品などの支援物資を、5月30日に韓国空軍機で四川省へ輸送している。ロシアに至っては、5月30日の時点で10億円分以上の支援物資を輸送しているとの報道もある。日本が軽視され、低く見られているようにも思われ面もあるが、被災した中国人に適した物資の輸送の効率性を重視すれば、日本の優先順位は低いのかも知れない。近くて付き合いの長いお金持ちのパートナー ロシアのほうが、何かと頼り易い筈だ。(義捐金にしても、台湾や香港からは、企業分のみで数百億円規模になるらしい。四川大地震義捐金の総額は、本日現在4000億円前後に達しているのではないかと推測する。このうち、日本からの義捐金総額はどの程度なのだろうか。知らないままでいたほうが、日本人としてのプライドを保てるのかも知れないが。)

一連の報道でみる、日本の四川大地震支援は、日本への実効的な期待よりも、福田内閣の支持率が低下している事と、日中関係改善内閣である事へ、中国側が配慮しているかのような面が見えて来る。

もはや 中国でも、Japan Passing が始まりつつあると言う事か。

いや、そうでは無い。外交能力の乏しい、日本の官僚政治には強い期待をしていないだけなのだろう。事実、先日四川省で行われた日本の建築関係の専門家による耐震技術の討論会には、多数の中国人が参加し、日本からの技術支援などを強く求めたなどとニュース報道で見た。地震大国日本が長年に渡って蓄積された建築技術だけに、実効的な期待が高いのだろう。

確か、日本の援助隊が到着した時も、洪水などの二次災害対策の専門家チームが到着したのかと勘違いされたなどと言う記憶もあるが、当時、被災地が切実に日本に望んでいたのは、そのような技術者だったのではないだろうか。

また、被災地では、阪神大震災などで培ったPTSDなどのストレス障害対策などに関する専門的なサイトを、インターネットを介して調べ、貢献していると言う話もある。

先の胡錦濤国家主席の訪日の目的も、チベットやオリンピックの件は別として、日本との政治的外交関係の強化等にあるのでは無く、日本の経済力や環境技術などの技術力等による、オリンピック後を見据えた中国の経済発展のウェイトが遥かに大きかったように思うが、今回の四川大地震での日本に期待する協力も、同じような事が言えるのかも知れない。

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