秋葉原通り魔事件の原因に、過去の重大事件は影響してなかっただろうか

2008.06.12

 奥様が腰痛が酷く眠れず、一緒に起きてきてしまった。私のほうも、実は先月末から奥歯の銀が抜け、実質2本奥歯が無い状態での、皮膚を電気メスで切って化膿しているなどの治療中で、調子が悪かったりする。

 さて、先日来からこの編集室でも続けている、秋葉原の無差別通り魔事件についてですが、身内(大人うち)では話せても、このような不特定多数の者が見る場所に書けるような事となると、限られてきて言葉を選んで書かねばなりません。

もちろん、原因などの考察では、マスコミで報道しているような事とも類似点を持つ物も多分にありますが、多くは一般社会人としての基礎知識の範疇で、過去の重大事件同様であり、本件では、さほど重視する対象とは考えていません。

教育熱心で厳しい家庭環境や偏執的な愛情で育ち、進学失敗や職場待遇等の度重なる不遇が、キレ易い性格の人間に起こったなどだけで、誰もが無差別通り魔殺人を起こすなどと言う事は、ありえないからです。言うまでも無く、不遇で恵まれない人は世の中に沢山います。犯人には、それらには無い、何らかの特異な影響があったと考えたほうが自然です。(クビの件に関しても、会社がリストラを検討中の時に、「青森でバイトを探す」などと同僚に述べていた事からも、果たして大きな原因であったと考えられるか疑問が残ります。また、正社員では無い派遣社員である事の不満にしても、他のマスコミ報道によれば、以前に勤務していた会社では正社員になった後、自ら辞職するなどとして、職を転々としていた模様です。)

犯人の生い立ちで語られるような人生経験よりも、遥かに厳しいような環境を生きてきた者や、心理状態を把握するに関して専門的分野にいる者などと、この事件についての原因について考えた時、幾つか注目すべきポイントがあがりましたが、今回は、その中で1つの方向性だけ掲載しておきます。

最近の無差別通り魔事件の共通事項

この事件の犯人、加藤智大(25才)は、同じく「誰でもよかった」と言う無差別殺人事件を行った、報道などでも今回の事件と類似性のあるとされる、”荒川沖駅通り魔事件”の金川真大(事件当時 2008年3月時点 24才)と同世代である事がわかる。

成長期に与えたであろう重大事件

人の成長上、大きく影響を与えるのが、第一次成長期であり、2〜4歳頃です。次に、自我が確立されていく、第2次成長期であり、男子では10〜13歳辺りに相当し、性衝動が大きく関わる時期でもあります。この時期に着目した時、何か大きな影響をもたらした可能性のあった事件などを調べると以下ものがあります。

1995年 地下鉄サリン事件
大量無差別殺人を起こした、オウムによる衝撃的なテロ。また、テレビカメラ前で、オウムの村井秀夫が刺殺されると言う事件もあった。今回の事件の加藤智大のように、体当たりによる刺殺だったと記憶している。

1997年 神戸連続児童殺傷事件
須磨(名谷・白川台)での、当時14才の少年による、少年Aこと酒鬼薔薇聖斗による、前代未聞の異常な猟奇的事件。尚、この犯人も、事件発生当時は、親の教育やホラービデオや地域の環境、或いは、青少年には有害図書(ヒットラー わが闘争)などと言われたが、精神鑑定の結果明らかになった、小動物の解剖で初めての性衝動が起きた事など、先天的に脳に何らかの異常があった、特異点的存在として認知されている。

いずれも、日本全土を震撼させた重大な事件であり、当時彼らもこれら報道を見てい可能性が高いのではないかと思われます。特に、加藤智大の母親は息子が、少年A(酒鬼薔薇聖斗)とも同年代で、あのようになるのではないかと心配し、怯えていたなどの報道もあり、何らかの影響を受けていた事が推測されます。また、これら事件は、今回の事件の犯人の目的であった、「ワイドショーを独占」していたものです。

この犯人は、最初「誰でもよかった」などと述べている。荒川沖駅通り魔事件の犯人は、その理由を、「多くの者を殺せば死刑になるから」などと述べていた。この事件の犯人も、2006年に自殺未遂を起こし失敗している事から、死刑制度を利用した自殺の疑いがあるのではないかと推察される。或いは、本人の不遇を招いた社会全体への復讐行為であるとも考えられる。しかし、やはり、本人に何らかの特異性が無ければ、このような、計画的な通り魔殺人を行うような事は無いだろう。(追記:マスコミ報道によれば、犯人は数百万円の借金があった模様。高級スポーツカーの代金だったのだろうか? 事実ならば、大きな精神的負担の1つだったように思われる。詳細は不明だが、多重債務者による凶悪犯罪と言うのはありえる話だが、多くの場合の復讐の対象は、融資元の金融機関などだろう。この因果関係の究明は、警察当局の取調べ次第ではないだろうか。追記:高級スポーツカーの車種は、GT-Rの模様です。参考として、本日現在の新車価格が800万円前後の、庶民的とは言えない値段のの高級車である事を付け加えておきます。)

現在、犯人は、携帯サイトへの事件予告の投稿を「誰かに止めて欲しかったから」と述べているが、4月頃から「トラックで歩行者天国に突っ込みたい」と投稿し、4ヶ月以上前から同僚の元自衛官に、迷彩服や自衛隊用品の購入方法を尋ねている、極めて計画性の強い犯行であって、衝動的な犯行では無い事は明らかなのだ。(時期は不明だが、室内で刃物を投げた跡があり、予行演習をしていたとの報道も確認している。また、直前にはトラックで同じコースを往復するなどし、試行していたのではないか推測されるようだ。追記:他のマスコミ報道によれば、携帯サイトでは昨年9月の時点で、歩行者天国でテロを構想していた旨の記述があった模様。これは、荒川沖駅通り魔事件よりも更に半年前の事だ。)

事件2日前の、福井市のミリタリーショップの監視カメラに写った犯人の、故郷の青森での雪かきをする動作をしながら店員と、なごやかに会話する映像からも伺えるが、犯人は、実生活では人間関係での付き合いは活発で社交性も高かったようだが、反面、携帯サイトの掲示板では、マスコミでは独り語りなどとされ、孤独とされている事が多いが、5月末時点の確認では、掲示板上では2日間に渡り、独身女性(と思われる者)との恋愛に関しての会話もしており、会話内容を文面通り正直に受け止めれば、決して心を開いてくれる相手に恵まれておらず、孤独な世界では無かったと思われる。(但し、それ以降、5月末迄には、事件の最後の引き金に大きく関与したのではないかと思われる、他者とのやり取りがあるが、当方が確認したものは、一部マスコミの編集済みログだったので、これに関しては、最低でもマスコミで明確な事件との関連性が示唆されるまで、保留状態です。もちろん、自演の可能性もある訳です。「いい人を演じるのには慣れてる みんな簡単に騙される」「俺が騙されてるんじゃない 俺が騙してるのか」などの、マスコミ公開済みの事件早朝の投稿からも、どの程度信用できる発言か、懐疑的であろうと思われます。追記:報道から推測される、警察の取調べでの犯人の供述内容も、やや一貫性を欠いるのではないかと思われる物も出てきているようです。)

犯人が、本当に誰かに止めて欲しかったかどうかはさておき、パソコンとは異なり、モバイル利用で、冷静な判断を削ぎ、軽率な行為をアクティブにさせる要素を持った、携帯電話利用、携帯サイトの規制は、厳しくならざるをえないのだろうと思われます。

無料サイト集 Kooss (run)記

本日のお勧めページ一覧。※以下は編集室外の内部リンクです。

30121703
BACK
リンクはご自由に(LinkFree)