テレビを見ると馬鹿になる。

2007.10.31

 ”1億総白痴化”と言う話は聞いた事がある方も多いでしょう。私が明治の年寄りからよく聞いたのは、”小説を読むと馬鹿になる”でしたが(^^; それはさておき、”1億総白痴化”が言われたのも半世紀以上前の、既に遠い昔話で、今のテレビとはまったく異なる、テレビ黎明期の頃の話です。で、なんで今更、テレビを見ると馬鹿になるなどと言うかについて、話を進めて行きます。

 では、『人はどうして馬鹿になるのか?』 を考えた場合、今のテレビは3つの要素が該当すると思われます。

1:考えないと馬鹿になる。

 今のテレビは何でもかんでも説明付で、考える必要はありません。テロップや説明・解説付きなので、早口でわかり辛くても、聞き取ろうと神経を使う事も無ければ、”答え”が出ているのですから、そのセリフに何の意味があるのかを推察する必要もありません。だから、何も考えなくていいし面白いんです。もちろん、ストレスの発散やエンターテイメントとしての娯楽性を否定する訳ではありませんが、ニュース報道や真面目な(筈の)討論系やドキュメンタリー系の番組でも、このような状況を見る機会があるのはいかがなものかなと思う次第です。(いや、それらもバラエティーなんだよと言えば、それまでですが)

2:作ってる側が視聴者を馬鹿にしている。

 人はどうして頭が良くなるのでしょう。もちろん、自ら志を立てて独学で能力を高める方も多くいらっしゃるでしょうが、子供の頃の多くは、それらを理解せずとも親や教師が、頭が良くなるように、立派になるように育てるからだと思うのですが、今のテレビではそのような環境は無く、逆に、視聴者は馬鹿だから、こんな程度でもいいだろうと言う感覚で作られている番組が少なくは無いのではないでしょうか。(テレビをあまり見ない自分が言うのは、なんとも説得力が無いのですが、『こんな番組信用する筈無いでしょ?』と言いながら制作している人気番組プロデューサーの弁などは以前にも述べましたが、これこそが馬鹿にしている態度ではないかと私は思います) 間接的にでも、人は馬鹿にされ続ければ馬鹿になるもんだと思いますが、特に、高学歴の者が多いと聞く、今のテレビではそれが顕著なのではないでしょうか。(昔は、高学歴になるほど、謙虚で腰の低い、頭の下がる偉い方が多かったと思うのですが…)

3:作ってる側が馬鹿。

 人が頭が良くなるには、直接的、間接的を問わず、頭の良い人の影響を受ける事が重要です。あまり、頭が良く無い人の影響を受けると、自然と馬鹿になってしまうのではないでしょうか。今のテレビ番組の制作に携わっている人も同様に、放送のプロとしての意識が欠如し、(不祥事が絶えない事からもわかるように)世間知らずで高給取りの、言わばお役人のような面々が増えた事で、そのように世間の一般感覚と乖離した馬鹿な人が増えている事に繋がり、出来上がった番組も、間抜けな内容になっている事も決して珍しくは無いように思われます。それの表れとして、まだ記憶に新しい、(いい加減な取材をした)朝ズバの不二家や、(適当に捏造した)あるあるの納豆などがあるのだと思いますが、実害が無いならば批判はされないのですから、制作手法が同じ番組は多数存在する筈ですので、これらは馬鹿な番組としては、氷山の一角ではないでしょうか。

 もちろん、色々な規制が強まった結果、志などが消えうせ、視聴率とスポンサーの為だけに働かねばならないかのような環境があるのだろうなと言う事は推測できますが、ネットと同じで、果たして数字のみに踊らされ続けて、決して良い結果が現れて来ない事と、類似点があるのではないでしょうか。

 そんな訳で、我が家ではNHKの受信料は払ってますが、テレビ番組は殆ど見ないようにしています。特に、制作者側が視聴者を小馬鹿にしているのが垣間見れると、非常に気分が悪く、時間の無駄なので、消すかチャンネルを変えるにしています。情報系番組などでは、そもそも、ネットで調べたほうが速くて、一方的な結論では無い、多面的な視野で考察できる、より詳細な情報が得られるケースも少なくは無いですからね。

とは言え、いずれ、『インターネットをすると馬鹿になる』の意見が大勢を占める日もそう遠く無いかも知れません。あのビル・ゲイツ氏も、娘には、馬鹿になるからとネットをさせて無いそうですが。

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