自宅サーバー Core i5,GA-H61M-DS2,CentOS 6.2

2012.08.31

 6月の初旬にパーツが届き、6月中旬頃から旧 自宅サーバー(*1)に変わって新しい自宅サーバー(内向き)を使い始めています。今回はハード的にはCPUをAMDから省電力のintel Core i5に変えた 以外、さほど目新しい点も無く、CentOS 6.2インストール絡みで少々時間がかかったのが特徴でしょうか。

組んだのがもう2ヶ月以上も前なので既に忘れてしまってる点も多々あるかと思いますが、類似した構成で自宅サーバーを構築し困ってそうな方のページも見かけましたので、簡単に今回の自宅サーバーの紹介をしておきます。(本日現在もGA-H61M-DS2 REV2.X内蔵NICのLinuxでの有効化に関する記事はネット上に見当たらないようでしたので、記載する事としました。)

尚、以下記載事項は同一条件でも必ず動作すると言う保障は無いので、自己責任の暗黙の了解でどうぞ。

*1:旧サーバーは当分はバックアップ用などとして利用。

自宅サーバー パーツ紹介 GA-H61M-DS2 REV 2.X,HK600-55PP,T66-B等

新規購入PCパーツ一覧

・CPU:intel Core i5 3450 Box (LGA1155) BX80637I53450 3.1 GHz(Max3.5 GHz) 15480円
・MEM:WVD31333C9L-8GX2 Winchip DDR3 8GBx2 6980円
・M/B:GA-H61M-DS2 REV2.X LGA1155 3980円
・HDD:WD5000AZRXR IntelliPower 5980円
・電源:HK600-55PP (バルク品) ATX電源 80PLUS BRONZE 3980円
・CASE:T66-B サイズ ATXミドルタワーケース 2970円
合計金額:\39370 購入店:TUKUMO

実際はポイント還元が幾らか残ってたのでもう少し安く買ってます。4万円以内(3万円台)で組めるならと言う前提で見積もった所、予算内で収まったので発注したものです。因みに今ならメモリ,HDD,M/B等は更に安く買えるので、余裕で3万円台で組めると思われます。

PCパーツ特筆事項

・M/B:GA-H61M-DS2 REV2.X
GIGABYTEなので日本語マニュアルも丁寧でわかり易く初心者でも簡単。
このM/Bを選択したのは激安クラスであるだけ無く固体コンデンサを使用し耐久性が高そうだと言う点が最大の理由。また、メモリ2スロットのみ,アナログのD-Sub1個のみ,PCI Expressx16が1個のみ辺りの仕様は通常のWindowsPCとして使う分には注意点となりそうだが、サーバーとしては必要十分なスペックで無問題だった。尚CPU電圧はBIOSでは下げれないが十分低消費電力なので特に問題では無い。唯一内蔵NICがデフォルトで動作せず後述の通り対処した。
GA-H61M-DS2 REV2.X

・電源:HK600-55PP
バルクでしたが80PLUS電源だけあって省エネ低発熱と性能は良いのですが、ファンはあまり静音でも無くサーマルコントロール搭載の割には回転数制御をしているようでも無いので、 回転音がやや耳につき精神衛生上良く無いので、分解してサイズの静音FAN GELID Silent12と取替えました。 静音ハイドロダイナミックベアリングで安くて耐久性も高く良く買うパーツの1つで、電源ファンの交換も慣れてはいますが、今回はやや予想外でした。 (因みに外したファンは5V駆動でフロント用のケースファンとして使います。)
HK600-55PP

・CASE:T66-B
デザインはいたってノーマルでシンプルなタイプですが、 激安2970円の割にはオールブラック塗装で安っぽく見えなくて、裏配線対応,メンテも楽っぽい感じで、今回一番お買い得だったかも知れません。因みに防音シートを貼り付けた後継モデルのT66-B Silent(標準価格6909円)は本日現在ネット最安値は4125円です。
T66-B

・HDD:WD5000AZRXR
IntelliPowerとは省電力の回転数可変タイプだそうですが、大容量ファイル転送時でも金属的な高速回転音はまだ聞いた事は無いと思います(基本的に かなり静かです)。
WD5000AZRXR

・増設HDD:WD20EARX(2TB SATA600 5400rpm)
これは1年以上前のタイの洪水前に購入したHDDで5680円と激安。後述の4KB(4KiB)セクター対策をしてバックアップ&ファイルサーバー用に使う。

 以上、組み立てに要した時間は、電源分解&電源ファン交換,ケースファン5V化(ケーブル加工)なども含め延べ3〜4時間程度で、消費電力はCentOS 6.2でアイドル時25W程度です。

CentOS GA-H61M-DS2 REV2.X 内蔵NICの有効化。

 CentOS6.2標準では、GA-H61M-DS2 REV2.Xの内蔵NICは認識されなかったので、 LANアダプターを増設するかRealtekのドライバをダウンロードしてインストールする必要がある。PCI Express対応のLANアダプター購入が手軽に対処できるが、最安値モデルでも3000円程度と割高で、3000円台の格安M/Bを購入したメリットが大幅に薄れるだろう。 よって、ここはドライバをインストールして内蔵NICを生かすのが正解でしょう。

ドライバををインストールするにはNICが動作していないので、ネットに繋がっている他のPCでRealtek公式などでRTL8111 linux driver(r8168-8.031.00.tar.bz2)(*2)をダウンロードし、Flashメモリーなどを経由してドライバをコピーし、以下の手順でインストール実行と確認を行う。

#tar xvf r8168-8.031.00.tar.bz2
#cd r8168-8.031.00
#./autorun.sh

Check old driver and unload it.
rmmod r8169
Build the module and install
Backup r8169.ko
rename r8169.ko to r8169.bak
DEPMOD 2.6.32-220.el6.x86_64
load module r8168
Completed.

#dmesg | grep NIC

r8168 Copyright (C) 2012 Realtek NIC software team <nicfae@realtek.com>

#ethtool eth0

Settings for eth0:
Supported ports: [ TP ]
Supported link modes: 10baseT/Half 10baseT/Full
100baseT/Half 100baseT/Full
1000baseT/Full
Supports auto-negotiation: Yes
Advertised link modes: 10baseT/Half 10baseT/Full
100baseT/Half 100baseT/Full
1000baseT/Full
Advertised pause frame use: Symmetric Receive-only
Advertised auto-negotiation: Yes
Speed: 1000Mb/s
Duplex: Full
Port: Twisted Pair
PHYAD: 0
Transceiver: internal
Auto-negotiation: on
MDI-X: Unknown
Supports Wake-on: pumbg
Wake-on: g
Current message level: 0x00000033 (51)
Link detected: yes

最後にLANポートがオレンジ色に点滅して1Gbpsで正常動作を確認。

*2:マニュアルや公式サイト等に記載は無いが、Windows版のドライバのファイル名が”8111”とあった事でRTL8111,RTL8168シリーズのドライバで動くチップであろうと推測した。

CentOS fdiskでHDD 4KBセクター対策

 このサーバーではRAIDはしないので、バックアップとファイルストレージ用に余ってた2TBのHDDを利用していますが、このWestern DigitalのHDDは1セクタ4KB(4096バイト=4KiB)のAFT(Advanced Format Technology)と言う仕様で、開始セクタが8の倍数では無い63である事でLinuxでは書込速度が遅くなるのだそうです。
と言う事で、fdiskを使って以下の手順で開始セクタを8の倍数の64に変更します。

# fdisk /dev/sdb

The device presents a logical sector size that is smaller than
the physical sector size. Aligning to a physical sector (or optimal
I/O) size boundary is recommended, or performance may be impacted.

警告: DOS互換モードは廃止予定です。このモード (コマンド 'c') を止めることを
強く推奨します。 and change display units to
sectors (command 'u').

コマンド (m でヘルプ): p

ディスク /dev/sdb: 2000.4 GB, 2000398934016 バイト
ヘッド 255, セクタ 63, シリンダ 243201
Units = シリンダ数 of 16065 * 512 = 8225280 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 4096 バイト
I/O size (minimum/optimal): 4096 bytes / 4096 bytes
ディスク識別子: 0x0008644d

デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム

コマンド (m でヘルプ): n
コマンドアクション
e 拡張
p 基本パーティション (1-4)
p
パーティション番号 (1-4): 1
最初 シリンダ (1-243201, 初期値 1):
初期値 1 を使います
Last シリンダ, +シリンダ数 or +size{K,M,G} (1-243201, 初期値 243201):
初期値 243201 を使います

コマンド (m でヘルプ): p

ディスク /dev/sdb: 2000.4 GB, 2000398934016 バイト
ヘッド 255, セクタ 63, シリンダ 243201
Units = シリンダ数 of 16065 * 512 = 8225280 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 4096 バイト
I/O size (minimum/optimal): 4096 bytes / 4096 bytes
ディスク識別子: 0x0008644d

デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sdb1 1 243201 1953512001 83 Linux
Partition 1 does not start on physical sector boundary.

コマンド (m でヘルプ): x

上級者コマンド (m でヘルプ): p

ディスク /dev/sdb: ヘッド 255, セクタ 63, シリンダ 243201

Nr AF Hd Sec Cyl Hd Sec Cyl 開始 サイズ ID
1 00 1 1 0 254 63 1023 63 3907024002 83
Partition 1 does not start on physical sector boundary.
2 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00
3 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00
4 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00

上級者コマンド (m でヘルプ): b
パーティション番号 (1-4): 1
新規データ開始位置 (1-3907024064, 初期値 63): 64

上級者コマンド (m でヘルプ): p

ディスク /dev/sdb: ヘッド 255, セクタ 63, シリンダ 243201

Nr AF Hd Sec Cyl Hd Sec Cyl 開始 サイズ ID
1 00 1 1 0 254 63 1023 64 3907024001 83
2 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00
3 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00
4 00 0 0 0 0 0 0 0 0 00

上級者コマンド (m でヘルプ): w
パーティションテーブルは変更されました!

ioctl() を呼び出してパーティションテーブルを再読込みします。
ディスクを同期しています。

最後に

 本当はPhenom II X4のBEとM/Bが安くで入手できればそれで1台組もうかと思ってたのですが、主流のAMD A-Seriesはパフォーマンスが今ひとつのようでしたので、今回はCore i5にしました。

今回は他にも、何かと面倒なのでSelinuxやファイアウォール(iptables)の無効化などはしています。その他は概ねデフォルト通りだったと思いますが、先述のように2ヶ月以上も前なのであまり自信はありません。何か思い出して必要性を感じたらこちらに追記しておきます。

無料サイト集 Kooss (run)記

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