気になる中国の地震報道。(3)

2008.05.15
 中国地震の話題が続きますが、更に、もう少し続くかも知れません。

 中国側が日本の人的支援を受け入れたそうな。日本の技術力を評価してとの事の模様。日本のニュース報道によれば、被害甚大で協力が必要になった事とインフラ復旧によって、日本からの支援も受け入れられるようになったとの事らしいが、個人的に中国サイト(主に中国国民の投稿等による掲示板が主体のサイト)を回って思うのは、中国政府への対応のマズさを批判する物が目立ってきている模様で、特に「どうして、政府の建物は無傷なのに、学校のみが大破したのか、手抜き工事ではないか」との疑問が多く、それが先日の日本の某ニュース報道番組でも紹介された「おから工事」(汚職による手抜き工事の横行で、地震に脆い建築物)が原因ではないかとされる記事が増えた事で、中国政府への批判が高まった事を回避する事を目的として、同様に国民から批判のあった人的支援受け入れ拒否を改めたのではないか、などと推測しています。

もちろん、背景には中国内部の政権争いなどもあるでしょうが、今の段階で政情不安が起きる事が被災者にとって最も不幸な事で、折角生き残った被災者の生存を脅かす可能性が高くなるように思われます。阪神大震災の時もそうでしたが、例えばエコノミークラス症候群などのように、震災後ストレスによって亡くなった方々の数も多いのです。(いかに人権が軽視される中国とは言えども、震災や人命を政争の具としてはいかんでしょう)

特に、物資や支援体制が不足しており、一部では暴力的略奪行為なども起き始めているいるとされる今回の汶川(ブンセン)地震や、震源地がチベット人居住区である事を考慮すれば、政治が安定し強い指導力を持っている必要があると思われます。

ですので、汚職による不正行為などが横行していた事などをあからさまにする事が、今、必要とされているのでは無く、一人でも多くの人命を一刻も早く救出する事、2次的災害から被災者を救う事が、最も重要であろうと思われます。

以上は、中国のニュースサイトや、掲示板サイトを見ている、日本人の傍観者としての1つの意見として、参考程度にご解釈願います。

追記:

被災者も、そろそろ興奮状態から落ち着き感を取り戻しつつあると思われますが、被災者1000万人規模の今回の大地震では、これらのケアが最も重要になってくるように思われます。多分、日本の過去の被災地の教訓が大きく活かせると思われますので、中国政府は、より積極的に国際的援助協力を受け入れるようになる事を期待しています。

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