最初に買うのは、ミニノートパソコンか普通のノートパソコンか。

2009.04.22

 ここでは、現在販売されている、4万円以下(3万円台)のノートパソコンと、ミニノートパソコンに限定して、全くのパソコン初心者にはどちらが良いか比較しながら紹介していきたいと思います。

尚、当方はノートパソコンは現在も複数台利用しておりますが、ミニノートパソコンは、SOTEC(ONKYO)のC101のみしか所有していません。(もちろん展示機は色々と触った事はありますが…)C101はメジャーなAsipreOneなどと同様な構成のミニノートパソコンです。(因みにパソコン暦は30年程度なりますでしょうか。それ以前はマイコンと言う物ははこの世には無かったですから(^^;)

ミニノートパソコンはキーボードが打ち難い。
 個人的に一番のネックはこれになりそうです。モバイルノートPCサイズなのですから、キーピッチは狭く,キーストロークは浅く、当然一般のノートパソコンよりもキーボードが幾分か打ち難くなります。
しかしながら、今までケータイなどでしか文字入力をして無かったかのような人には、特に問題は無いでしょう。キーボードは親指入力よりも遥かに楽で早い事に気づくでしょう。

画面の解像度の狭さは問題にはならないか。
 ミニノートパソコンは、画面が小さいので、液晶の見難さに関してはやむをえないでしょうが、一般的なタイプでは1024x600(WSVGA)と解像度がやや小さめです。
「少し小さい程度なので問題にはならないのでは?」と考える方も多いとは思いますが、無料ソフトを含めた一般のソフトウェアや、ウェブサービスにおいて、1024x768以上の解像度が無いと、実質使えない物もあります。
もちろん、1024x768に設定し、仮想領域は画面全体をスクロールさせて隠れた箇所を見る事もできるので、全く使えないと言う事でも無く、慣れてしまえばどうって事も無いのですが、そのようなアプリケーションの都度、画面の解像度を変更せねばらず、意外と不便なものです。そのようなソフトやウェブサービスは最初から使わないと割り切るのも良いかも知れません。

ミニノートパソコンはどこにでも気軽に持ち運べるか。
 形はモバイルノートパソコンなのですが、ミニノートパソコンが安価な理由の1つが、出先でバリバリ使うようなビジネス用の高価なモバイルノートパソコン並みの耐久性を持っていないからと言うのがあります。比較すれば、衝撃や振動に弱く、機動性に欠けます。一般普及型の格安なノートパソコンをコンパクトなミニサイズにしたのがミニノートパソコンと考えておりますので、モバイルノートパソコン並みの耐久性は期待しないほうが良いでしょう。
また、ハード的には省電力設計なのですが、機種によっては、一般のノートパソコンのバッテリーを小型化しただけではないかと推測される物もあり、バッテリーの持ちも悪く屋外での長時間使用に不向きの物もあります。
 ACアダプターも軽量なので、コンセントのある所で持ち歩く分には適していると思われますが、 主用途が屋外での利用ならば、一般のノートパソコン同様に長時間バッテリーを搭載したモデルを選んだほうが無難でしょう。

万が一の時の為に相応の知識が必要。
 ミニノートパソコンが、一般のノートパソコンと最も違うのは、光学ドライブを搭載していない事です。即ち、何らかの深刻なトラブルが発生した場合など、一般のパソコンならば、リカバリーなり再インストールなりをCDなどの光学ディスクから行えるようになっているのですが、標準で光学ドライブが無いミニノートパソコンならば、それができません。
もちろん、個人が趣味などで使うパソコンの事ですから、トラブルが起きた後で、USB対応などの外付け光学ドライブを購入しても、遅くは無いかも知れませんが、多分、想像力の無い方ならば、いざ自分の身に起きた時に慌てふためくような事の無い為に、OSやドライバ・アプリケーション等のインストールに必要な相応の知識を身に着けておく、或いは情報を知っておく事が前提になるでしょう。

ミニノートパソコンのほうが安いか。
 昨年はミニノートパソコンの売れ行きが凄いと言う話がありましたが、あれは主に量販店の店頭での100円パソコンの話なのではないかなと推測しています。但し、それらはモバイルプロバイダーの長期契約込みなので、実質的に割高になったり、ネットを殆ど自宅で契約したADSLや光のプロバイダーを利用するユーザーには損になるケースもあり、メリットがあるのは、出先での利用の多い方や携帯からの乗り換えユーザー、或いは今すぐ手元にお金が無い方などに限られると言うものです。

 では、通常の販売価格で比較しますが、ミニノートパソコンの場合は、激安の特価品ならば2万円台からありますが、数量限定の特価のリフレッシュモデル(いわゆるメーカー修理品)を除いた1世代クラス前の旧モデルの2万円台のミニノートパソコンは、記憶容量が小さすぎるなどで使い難くなるので比較対象からは省き、3万円台のミニノートパソコンを想定します。
では、一般のノートパソコンでは3万円台の物が無いのかと言うと、実は存在します。もちろん、新たにプロバイダー加入義務などが発生しない価格での3万円台の話です。
例えば、HPdirectの6535s\39900(AMD Sempron SI-42,MEM1GB,HDD160GB,DVD-ROM,14.1Wxga,Vista)などがそうです。但しこのモデルは法人限定です。一般ユーザーならば、TRY3などで同3万円台(本日現在38900円。多分、ネット最安値だろう)で購入できるが、メーカー直販に越した事は無い。
販売されているのはVistaモデルだが、チップセットにAMD M780Gを搭載しているので、WindowsXPのほうが重く感じる可能性もあり、実際それほど重く無いらしい。重く感じる場合は後からメモリーを増設すれば解消されるだろう。ほんの少しのスキルがあればいい(参考)。それ以外の点では、一般のローエンドクラスのノートパソコン同様な快適さが得られる事は、6535sのスペックからもご理解頂けるだろう。

以上のように、必ずしもミニノートパソコンのほうが安いとは限らない事はおわかり頂けるだろう。安さで選ぶならば、選択肢はミニノートパソコンしかないと言う前提は、正しいとは限らないのです。

最後に
  ミニノートパソコンを買う前に、心がけておいたほうが良い事を一言で言えば、「ミニだからと言って、初心者がなんでも簡単にできる物では無い。」と言う事になるだろうか。できれば、最初に買うならば、一般の格安・激安なノートパソコンを使ってからにしたほうが良いように思う。「ネットとメール位しかしないからミニノートパソコンで良い」と言う話はよく耳にするが、これは最近はあまりパソコンを使う機会が減った、相応の経験を持った者に相応しいセリフであって、全くの初心者にはあてはまる物では無いだろう。

以上、ネガティブな印象を受けるかも知れないが、他方で、ミニノートパソコンは、ミニだけあって愛着がわき易く、どこにでも持っていきたくなって、身近な所にひょいと置き、ついつい使いたくなってしまう、かわいらしさと言う”モノ”的なアドバンテージもあって、決して初心者に向いていないと言うものでも無い。

  本文は店頭でちょっと触った程度ではわからない、初心者が購入で失敗しない為の参考的意見の1つとして捉えて頂ければと思う。たかだか数万円の物とは言えども、学生にとっては大きな出費になるのではないだろうか。利用目的や利用シーンをよく踏まえて購入する事が賢明であろうと思う。

■参考:激安ノートパソコン比較

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