ホームレス 愛地球博

2005.01.25

 先日の某国営放送のニュース(『ホームレスの強制撤去 始まる』)で知って、時間があれば、感懐辺りにでも書こうと思って、色々とネットを徘徊し、知識人とおぼしき方々のページを拝読させて頂くほどに、これは難しい問題で、そう安易に愚人がどうのこうのと言って良い物でも無さそうな感想を持った。興味のある方は、検索エンジンで、”名古屋 ホームレス”、”一時宿泊施設 名古屋 ホームレス”、”名古屋 白川公園 ホームレス”、などで検索し、色々なサイトをご訪問して頂ければと思う。

”愛地球博”と言うほどなのだから、もう少し、人間愛にも配慮して欲しい言うのが率直な感想。しかしながら、ホームレスに対する一般民間人の温度差が、非常に強くなっているように思う。逆に、ホームレスから見た一般市民や行政に対しても、冷ややかなのかも知れないとも思う。一時宿泊施設(シェルター)へ移動し、閉鎖した後の保証が無ければ、確かに死ねと言う事だけれども。ホームレス支援団体のサイトの資料室に嘘偽りが無いならば、行政サイドとの信頼関係は築けず、シェルターへの移動はありえないだろう。

全国のホームレスの数は、厚生省の報道資料によれば、平成14年は約2万5300人(因みに愛知は全国で3番目に多い) 他方、海外に目をやれば、同じく平成14年(2002年)は、イギリス約40万人、フランス20万人以上、米国70万人以上と、桁違いに多い事がわかる。しかし、先進諸国では、日本ほど問題にはされていない。理由の1つには、官民共にホームレスへの福祉が充実している事が、あげられると思う。(ホームレスで思い出すのは、やはり日本がバブル期の米国の状況。不況で職を無くし、寒波で多くの人が死んだニュースが毎日のようにテレビに流れていた。同時に、企業や国からの支援によって、暖かいスープとパンと毛布と寝る場所が提供されていた場面もよく目にした。当時の米国の不況は本当に深刻で、例えばMIT卒の者でもリストラで働く場所が無くなり、ホームレスになっていたほどだ。日本なら東大や東工大卒の者クラス以上の学歴に相当する。明日は我が身と思っても、何も不思議では無いだろう。)

思うに、日本は(日本人は)ホームレスに対する対応の仕方が先進国から随分遅れているように思う。確かに、この国の実態は、税金を払わない者は生きる資格は無いとされる。『水や空気もタダと思うな!』などと、(相手が誰であろうと)無分別にのたまうような、地方公務員などもいる。一重に民主主義と言う物が遅れている事の表れではないだろうか。同時に、明治以来、日本人は自由を履き違えているとも思う。

最近の傾向として個人的に最も注視しているのは、今の日本人は、本当に(自発的な)想像力が落ちているのではないだろうかと言う事。事件・震災などにしても、現実にメディアなどの映像で目の当たりにしないと理解できない。更に言えば、我が身に起こらないと理解できない者すらもいるのではないかとも思う。原因は様々だろうが、経済的な貧困の前に、人間として心が貧困になっている者が増えているように思えてならない。

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